旅鰻(読み)たびうなぎ

精選版 日本国語大辞典 「旅鰻」の意味・読み・例文・類語

たび‐うなぎ【旅鰻】

  1. 〘 名詞 〙 ( 江戸前に対して ) 他の地方から仕入れてきたウナギ。味が悪く二級品とされた。また、旅先で食うウナギ。〔物類称呼(1775)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の旅鰻の言及

【江戸前】より

…現在では握りずしの種の鮮度を誇示する語として,もっぱらすし屋がこれを用いている。しかし,《物類称呼》(1775)には〈江戸にては,浅草川,深川辺の産を江戸前とよびて賞す,他所より出すを旅うなぎと云〉とあり,《江戸買物独案内》(1824)を見ると,江戸前,江戸名物などととなえているのはすべてウナギ屋で,すし屋はほとんどが御膳と称している。ちなみに,握りずしは文政年間(1818‐30)ころ江戸両国の与兵衛ずしが売り始めたもので,その人気が高まるにつれ,ウナギ屋にとってかわってすし屋が江戸前を称するようになったものである。…

※「旅鰻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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