12の椅子(読み)じゅうにのいす(その他表記)Dvenadtsat' stul'ev

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「12の椅子」の意味・わかりやすい解説

12の椅子
じゅうにのいす
Dvenadtsat' stul'ev

ソ連の作家イリヤ・イリフ (1897~1937) とエブゲーニー・ペトロフ (03~42) の共著による風刺小説。 1927年雑誌に発表,翌 28年補足され単行本となった。ゴーゴリの社会風刺の伝統を受継いだユーモア文学の傑作として名高い。 20年代後半の過渡期のソ連を舞台に,次々と奸計悪巧みを考え出し,お人よしどもを利用して結構な暮しをする大詐欺師オスタップ・ベンデルを通して,旧時代の亡霊たちや新時代の奇形児たちの滑稽な姿を描く。同じくベンデルを主人公にした続編に『黄金の子牛』がある。

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