たんこう‐ぼん タンカウ‥【単行本】
〘名〙 雑誌、
全集、
叢書(そうしょ)などに対し、一冊だけを
単独に刊行した本。
※米欧回覧実記(1877)〈
久米邦武〉例言「世に単行本多けれども、大抵編中の記実は、精数を詳査するべきもの少く」
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デジタル大辞泉
「単行本」の意味・読み・例文・類語
たんこう‐ぼん〔タンカウ‐〕【単行本】
全集・叢書などの中の一冊としてでなく、単独に出版される本。
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たんこうぼん【単行本】
全集,叢書,文庫などに編入されず,単独で刊行される書物。中国渡来のことば。もともと出版物の本来の形式だが,諸子百家など大部のものは収蔵に困難なので,叢書の形にまとめたものが歓迎された。ゆえに単行本は〈叢書〉の対語であるが,近年日本では〈雑誌〉の対語として便宜的に用いられることがある(本来は〈書籍〉)。印刷,製本技術の制約が大きかった時代,ページ数の多い単行本は分冊形式で刊行された。《好色一代男》(1682)は8分冊,《好色一代女》(1686)は6分冊,《南総里見八犬伝》(1814‐42)は106分冊,《偐紫(にせむらさき)田舎源氏》(1829‐42)にいたっては,172分冊に達している。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報