24P再生(読み)24Pさいせい/にじゅうよんぴーさいせい

知恵蔵 「24P再生」の解説

24P再生

1秒に24こまで撮影されている映画作品を、ディスプレーでそのまま1秒24こまで再生すること。これまでは、テレビの周波数の1秒60こまで映画信号を再生していたが、次世代DVDプレーヤー(レコーダー)と、最近のプラズマ液晶の薄型テレビは24P再生を可能にし、オリジナルの時間解像度で映画を鑑賞することが可能になった。これまで24こまの信号を60こまで再生するには、「2-3プルダウン」という処置をしなければならなかった。オリジナルのABというこまの並びに対し、AABBBという信号の並びに編成しなおして、60こまにするのである。しかしこれでは、「B」が1こま余計である。本来は滑らかなはずの動きに、一部、ぎくしゃく感が出る。特に分かりやすいのが等速で移動する映像で、縦方向、もしくは横方向に一定速度で移動している被写体では、一瞬、ピクッという不自然な動きが見られる。しかし24P再生では、誤動作はない。オリジナルのままの動きが堪能できるのが24P再生のメリットである。

(麻倉怜士 デジタル・メディア評論家 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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