化学辞典 第2版 の解説
7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン
テトラシアノキノジメタン
7,7,8,8-tetracyanoquinodimethane
2,2′-(2,5-cyclohexadiene-1,4-diylidene)bispropanedinitrile.C12H4N4(204.19).略称TCNQ.シクロヘキサン-1,4-ジオンとマロノニトリルとを縮合させて1,4-ビス(ジシアノメチレン)シクロヘキサンとし,ついで臭素化,脱臭化水素して合成する.橙色の結晶.分解点297~298 ℃.アセトニトリル,ジオキサン,THFなどに可溶.強力な電子受容体として分子錯体を形成するほか,多数の単純および複雑陰イオンラジカル塩,M+ (TCNQ)n(n = 1,4/3,3/2,2)などを与え,高電導性のものも多い.電導性および光電導性複合材料として,ケミカルコンデンサーなどの電子材料,電子写真用感光材料に用いられる.[CAS 1518-16-7]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報