L-ソルボース(読み)ソルボース

化学辞典 第2版 「L-ソルボース」の解説

L-ソルボース
ソルボース
L-sorbose

L-xylo-2-hexulose.C6H12O6(180.16).ケトヘキソース一種L-ソルボースは遊離状でミヤマナナカマドSorbus aucupariaなどの果汁中に含まれる.これは共存するD-グルシトールが細菌Acetobacter xylinumA.suboxydansなどによって酸化された二次産物と考えられている.また,クダモノトケイソウPassiflora edulisの果皮のペクチン質,ナナカマドのゴム質の構成成分である.ビタミンCの合成原料として,D-グルシトールの上記バクテリア酸化により大量につくられている.水中での組成は,α-ピラノース93%,β-ピラノース2%,α-フラノース4%,β-フラノース1%,直鎖ケトン0.3% となる.融点167 ℃.-43°(水).水に可溶.甘味があり,還元糖として一般的性質を示す.[CAS 87-79-6]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android