知恵蔵mini 「C・W・ニコル」の解説 C・W・ニコル 作家、環境保護活動家。1940年7月17日、英国ウェールズ生まれ。青年期にはカナダやエチオピアで海洋哺乳類の調査研究や、野生動物保護の仕事に従事した。62年に空手の修行の目的で初来日。75年の沖縄国際海洋博覧会ではカナダ館の副館長を務めた。80年からは長野県信濃町の黒姫山の麓に拠点を置き、荒れ果てた約15ヘクタールの里山を購入して「アファンの森」と名付け、間伐や除草などによる森の再生活動を始めた。アファン(afan)とは、ケルト語で「風の通るところ」を意味する。95年に日本国籍を取得。2002年には、「C.W.ニコル・アファンの森財団」を設立し、テレビ出演や講演会などを通じて森づくりや生物多様性の重要さを説いた。主な著作に、和歌山県太地(たいじ)町の鯨捕りを描いた『勇魚』(いさな)や、空を飛べる少年を描いたファンタジー小説『風を見た少年』などがある。05年には英日関係の発展に貢献したとして英国の名誉大英勲章を受章している。20年4月3日に79歳で死去した。 (2020-4-9) 出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報 Sponserd by
デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「C・W・ニコル」の解説 C・W・ニコル Clive Williams Nicol 1940- 昭和後期-平成時代の小説家,ナチュラリスト。1940年7月17日イギリス生まれ。カナダ水産研究所北極生物基地で海洋哺乳(ほにゅう)動物を研究し,のちエチオピア山岳公園の開設にかかわる。昭和44年来日,日大で水産学をまなぶ。50年沖縄海洋博のカナダ館副館長。55年日本女性と結婚し,長野県黒姫山麓にすみ,執筆活動にはいる。平成7年カナダ国籍から日本国籍にかわる。17年名誉大英勲章五位を受勲。作品に「勇魚(いさな)」「風を見た少年」「裸のダルシン」など。 出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例 Sponserd by