世界大百科事典(旧版)内のdoubleの言及
【ドッペルゲンガー】より
…ある人と瓜二つの人のこと。ドイツ語圏の〈ドッペルゲンガー(二重身)〉のほか,英米圏では〈ダブルdouble〉,中国では〈離魂〉または〈離魂病〉,日本では〈分身〉〈影法師〉〈影の病〉〈影の煩い〉などの名で,神話,伝説,迷信などに古くから登場し,霊魂が肉体から分離して有形化したものとか,二重身の出現はその人物の死の前兆などと信じられた。たとえば,中国には次のような話がある。…
【変奏曲】より
…ルネサンス末に登場した変奏組曲が定着し,J.H.シャインの管弦楽組曲のように合奏用の変奏曲も現れた。イタリア(フレスコバルディ)・南ドイツ系(フローベルガー)のパルティータ,フランス・クラブサン楽派(F.クープラン,ラモーら)のドゥーブルdouble(組曲などにおける装飾変奏の一タイプ),中・北ドイツ系(J.P.スウェーリンク,シャイン,S.シャイト)のオルガンのためのコラール変奏曲など,各国でそれぞれ独自の様式が培われ,それらはやがて18世紀前半にJ.S.バッハによって統合された(オルガンのためのコラール変奏曲,カノン風変奏曲,パッサカリア,チェンバロのための《ゴルトベルク変奏曲》,無伴奏バイオリンのためのシャコンヌなど)。 古典派では比較的単純な装飾変奏が好まれたが(ハイドン,モーツァルト,初期のベートーベン),19世紀に入るとベートーベンによって性格変奏が確立された(《ディアベリ変奏曲》など)。…
※「double」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」