日本大百科全書(ニッポニカ) 「DVD-Audio」の意味・わかりやすい解説
DVD-Audio
でぃーぶいでぃーおーでぃお
CD(コンパクトディスク)と同じ大きさの120または80ミリメートル径の光ディスクによる高音質・長時間演奏が可能な音響の再生方式。DVD(デジタル多用途ディスク)の大容量記録能力と映像技術を利用して、娯楽性を強調した音響システムが構築できる。フランスのトムソン、松下電器産業(現、パナソニック)、オランダのフィリップスなどが参加するDVDフォーラムが規格を策定し、日米欧の44社が賛同して製品化された。記憶容量は両面の多層記録方式では、CDに比べて最大21倍の17ギガバイト、デジタル化方式はCDと同じリニアPCMとドルビーデジタル方式で最大周波数帯域は96キロヘルツ、最大ダイナミックレンジは144デシベルと大きい。演奏時間はチャンネル数と音の品質の組合せにもよるが、ロスレス圧縮を用いると最長で500分を超すものもある。一般ユーザー向けの映像や文字情報をふんだんに加えた娯楽性のほかに、車載用の多チャンネル音響機器に期待されている。
[岩田倫典]