DVD(読み)ディーブイディー

デジタル大辞泉 「DVD」の意味・読み・例文・類語

ディー‐ブイ‐ディー【DVD】[digital versatile disc]

digital versatile discレーザー光を使ってデータの読み出しや書き込みを行う光ディスクの一。CDと同サイズの記憶媒体で、片面4.7ギガバイトのデータを記録できる。映像やコンピューターの記憶媒体として普及。片面2層・両面1層・両面2層タイプが開発され、記憶容量は増加している。再生専用のDVD-ROM、一度だけ書き込み可能なDVD-Rがあるほか、何度でも書き換え可能なもののうち、DVD-RWは主に映像の記録に、DVD-RAMコンピューターのデータ記録に用いられる。

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精選版 日本国語大辞典 「DVD」の意味・読み・例文・類語

ディー‐ブイ‐ディー【DVD】

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] digital versatile disc の略 ) デジタル多用途ディスク。映像や音声などのデジタルデータを記録し再生する光ディスク。CDサイズの記憶媒体で、普通、片面四・七ギガバイトのデータを書き込むことができ、コンピュータの外部記憶装置としても用いられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「DVD」の意味・わかりやすい解説

DVD
でぃーぶいでぃー

デジタルデータの記憶媒体である光ディスクの一種。1995年(平成7)に松下電器産業(現、パナソニック)、ソニー、東芝、フィリップスなどにより策定、規格化された。digital versatile discの略で、versatileには「多目的」「多用途」などの意味がある。記憶容量は、12センチメートル盤の片面1層タイプは4.7ギガバイト、同2層タイプは8.54ギガバイト、また1層と2層の両面タイプもある。あまり使われなくなったが、直径8センチメートル盤もあり、その容量は片面1層タイプが1.4ギガバイト、片面2層タイプが2.6ギガバイトである。2002年(平成14)に次世代DVDとして大容量のHD DVDが誕生、その後ブルーレイディスクと家庭用レコーダーにおいて主導権争いをみせたが、2008年にHD DVDの中心陣営である東芝が撤退を表明した。

 おもなDVD規格として次のものがある。

DVD-ROM(ロム) 読み出し専用で映画や音楽ソフトに使われる。映像を記録するものをDVD-Video、音楽を記録するものをDVD-Audioとよぶ。

DVD-R 1度だけデータの書き込みができる。データや映像記録などに使われる。

DVD+R 1度だけデータが書き込める。DVD-ROMの構造に近いため、DVDプレーヤーとの互換性が高い。

DVD-RW データ記録ができ、約1000回までのデータの書き換えができる。

DVD+RW データ記録ができ、約1000回までの書き換えができる。構造がDVD-ROMに近いため、DVDプレーヤーとの互換性が高い。

DVD-RAM(ラム) データ記録ができ、約10万回までデータの書き換えができる。

[編集部 2016年4月18日]

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百科事典マイペディア 「DVD」の意味・わかりやすい解説

DVD【ディーブイディー】

digital video discまたはdigital versatile discの略。CDと同じ直径のディスクにCDの約7倍の記憶容量を持たせたもの。CDに比べるとより短い波長のレーザーを使い,トラックピッチを約半分とし,ディスクの厚さも半分にして2枚貼りあわせることによって記録密度を上げている。映像の圧縮記録には高品位のMPEG2方式を用い,カラオケなどですでに利用されているビデオCD(記録方式は低品位のMPEG1)やレーザーディスク(アナログ記録)とは異なる。DVDの種類としては,再生だけのDVD-ROM,記録再生可能なDVD-RAM,DVD-RWおよびDVD+RW,1度だけ記録可能なDVD-R,DVD+Rがある。1996年9月に規格が決定して実用化が始まり,ハイビジョン放送など高画質・大容量映像の録画再生に対応した〈次世代DVD〉の開発が進められている。〈ブルーレイディスク〉と〈HD-DVD〉の二つの規格があり,業界は両陣営に分かれて争っている。→光ディスクマルチメディア
→関連項目コンテンツ光産業ビデオディスク

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「DVD」の意味・わかりやすい解説

DVD
ディーブイディー

コンパクトディスク CDの記録密度を高め,約 7倍の記録容量をもたせた直径 12cmの光ディスク。digital versatile discの略。CDに使われる赤外半導体レーザーより波長の短い赤色半導体レーザーを使い,レンズなどの精密性を高めて密度向上を達成した。デジタルの映像・音声信号を長時間記録でき,ビデオテープに比べ小型,頭出しが容易,画質・音質が劣化しないなどの長所をもつ。1995年に統一規格が成立,1996年にプレーヤとソフトウェアの発売が始まり,1999年にレコーダが発売された。コンピュータ用大容量記録媒体としても,従来の CD-ROMに代わる DVD-ROMをはじめ,追記型の DVD-R,書き換え可能な DVD-RAMや DVD-RWなどが開発された。カー・ナビゲーション・システムやゲームソフトの記録媒体としても使用されている。さらに 2002年以降,青紫色レーザーを使う次世代の光ディスクとして,パナソニック,ソニーなどが開発したブルーレイディスク Blu-ray Disc(片面 1層 25GB〈ギガバイト〉,片面 2層 50GB)と,東芝などが開発した HD DVD(片面 1層 15GB,片面 2層 30GB)が相次いで実用化されたが,2008年に東芝が HD DVD事業からの撤退を発表。次世代ディスクの規格は事実上,ブルーレイディスクに一本化された。

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IT用語がわかる辞典 「DVD」の解説

ディーブイディー【DVD】

記憶媒体のひとつ。金属の薄膜や有機色素材料をポリカーボネートなどの保護層で挟んだ構造で、レーザー光を使ってデータの読み出しや書き込みをする光ディスク。コンピューターの各種データやビデオ映像の記録に利用される。記憶容量は直径12cmの場合、片面1層で4.7GB、片面2層で8.5GB、両面1層で9.4GB、両面2層で17GB。一度だけ書き込みが可能なDVD-RDVD+R、繰り返し記録可能なDVD-RWDVD+RWDVD-RAM、読み出し専用のDVD-ROMなどの規格がある。◇「digital versatile disk」の頭文字から。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「DVD」の解説

DVD

1995年にオランダのフィリップス社、ソニー、パナソニック、東芝などによって規格化された大容量光ディスク。ディスクを2枚貼り合わせた構造になっており、4.7GBの片面単層から、17GBの両面2層まで、4種類の容量がある。CDと同じサイズで大容量であることから、映画やゲームの市販タイトルで使用されるほか、パソコンのOSやアプリケーションのインストールディスクとしても使用されている。コンピューターで使用するアプリケーションやデータを格納したものはDVD-ROMと呼ばれる。また、書き込み可能なメディアは、テレビ番組を録画するDVDレコーダーやビデオカメラ、パソコンのデータ保存などに幅広く使用されている。書き込み可能なメディアには次のものがある。{| border="1"!種類!容量!機能|-|DVD-R|片面4.7GB、両面9.4GB|一度だけ書き込める。容量まで追記可能|-|DVD+R|片面4.7GB|一度だけ書き込める。容量まで追記可能|-|DVD-R DL|片面2層8.5GB|一度だけ書き込める。容量まで追記可能|-|DVD+R DL|片面2層8.5GB|一度だけ書き込める。容量まで追記可能|-|DVD-RW|片面4.7GB、両面9.4GB|書き換え可能|-|DVD+RW|片面4.7GB|書き換え可能|-|DVD-RAM|片面4.7GB、両面9.4GB|書き換え可能(不要な部分だけ消去可能)|}

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図書館情報学用語辞典 第5版 「DVD」の解説

DVD

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パソコンで困ったときに開く本 「DVD」の解説

DVD

CDと同じ外見の記録メディアですが、記録方式がまったく異なり、一般のものは4・7GBの容量があります。市販のプレーヤーで再生して楽しむ、映画やアニメなどが収録された「DVDビデオ」のほか、パソコンやゲーム機で使われる「DVD-ROM」などがあります。DVDはもともといろいろなデータを保存するメディアとして開発されています。名称も「デジタル・バーサタイル(多用途)・ディスク」の略称で、「デジタルビデオディスク」ではありません。
⇨Blu-ray、CD、DVD-R、
DVD-RAM、DVD-RW

出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本パソコンで困ったときに開く本について 情報

知恵蔵 「DVD」の解説

DVD

直径12cmの多用途向け光ディスク。Vのversatileは「多様」の意。1996年に登場し、全世界で急速に普及した。片面4.7GB(ギガバイト)の容量はCDの約7倍。読み出し専用として映画の映像・音声データを収納したDVD-Video、データを収容するDVD-ROM(read-only memory)、高音質の音楽データを入れたDVD-Audioがある。記録型DVDは、DVDレコーダーの普及と共に市場が拡大している。

(麻倉怜士 デジタル・メディア評論家 / 2008年)

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カメラマン写真用語辞典 「DVD」の解説

DVD

Digital Versatile Disk。Versatileは「用途が広い」の意。片面一層に4.7GBのデータを記憶できる大容量メディア。最大4層まで使用できる。

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世界大百科事典(旧版)内のDVDの言及

【記憶装置】より

…半導体記憶や磁気記憶より歴史が新しく,実用化されたのは1980年以降である。光記憶の媒体としてはこれまで読出し専用のCD-ROMが使われてきたが,98年以降,次第にDVD-ROM,DVD-RAMなどによって置換されようとしている。これらはレーザー光を使用して読み書きする。…

※「DVD」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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