…星間空間の熱いプラズマもX線で調べられるようになっている。 1970年末,初めてX線天文専門の人工衛星ウフルUHURU(アメリカ)が打ち上げられて以来,70年代にはSAS‐3(アメリカ),エアリエルAriel‐5(イギリス)などを含む5~6個の小型天文衛星が観測し,70年代末にはHEAO‐1,HEAO‐2(アインシュタイン衛星と呼ばれる)2個の重量2~3tの大型衛星が働いた。83年初頭に観測を続けているのは,日本の宇宙科学研究所による〈はくちょう〉〈てんま〉の2個のX線天文衛星だけである。…
…この華々しい宇宙観測時代の開幕に引き続き,現在までに米ソを中心として無数の科学衛星が打ち上げられてきた。アメリカの太陽観測衛星OSO(オソ)(orbiting solar observatoryの略),地球物理研究用のOGO(オゴ)(orbiting geophysical observatory),天体観測衛星OAO(orbiting astronomical observatory),高エネルギー研究用のHEAO(high energy astronomy observatory),ソ連のコスモス,エレクトロン,プロトン,プログノズなどがこれであり,また両国の宇宙ステーション,スカイラブ,サリュート上でも太陽観測などの数々の科学観測が行われた。一方,これらの地球周辺での観測に対してアメリカのパイオニア,マリナー,ソ連のマルス,ベネラなどによる太陽系諸惑星の探査も進められてきており,近年のバイキング,ボエジャー計画はとくに有名である。…
※「HEAO」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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