J(読み)じぇー

日本大百科全書(ニッポニカ) 「J」の意味・わかりやすい解説

J
じぇー

英語アルファベットの第10字。古代のアルファベットには対応する文字がなく、中世ラテン文字のIが変形されて誕生した。中世ラテン語では、Jは語頭の文字として用いられる以外は、Iと区別されずに用いられていたが、17世紀前半にIが母音字、Jが子音字として分化され、フランス語の影響から現在のような音を表すようになった。数学ではiやkとともに単位ベクトルを表し、物理ではエネルギーや仕事のMKS単位であるジュールを表す。トランプではジャックの略、法律用語では裁判官を表す。中世ローマ数字では1を表した。

[斎藤公一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例