最新 地学事典 「Mタイプ花崗岩」の解説
エムタイプかこうがん
Mタイプ花崗岩
M-type granite
A.White(1979)がマントル物質と成因的に関係の深いものとして提唱した花崗岩。名前はmantle-source type graniteによる。この花崗岩は斜長石に富み,アルカリ長石に乏しく,黒雲母に乏しく角閃石に富む。楔石を含むことが多い。K2Oに乏しくNa2Oに富むとともにCaOにも富む特徴を有する。Al2O3/(CaO+Na2O+K2O)<1.0, 87Sr/86Sr<0.707, 16O/18O<9%で特徴づけられる。K2O/Na2O比がきわめて低く,CaO/(Na2O+K2O)比が高く,Sr同位体比初生値はⅠタイプ花崗岩より低い。海洋性斜長花崗岩やトロニエム岩-トーナル岩系花崗岩の一部はこの花崗岩に属する。世界では始生代の花崗岩に多くみられる。日本では丹沢トーナル岩や舞鶴帯の斜長花崗岩がこの型に属する。低アルカリ・ソレアイト玄武岩マグマの分化作用やそれら玄武岩の部分溶融などによって生じる。
執筆者:田結庄 良昭
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

