世界大百科事典(旧版)内のnikāyaの言及
【阿含】より
…その後教団の確立にしたがい,教法は《経蔵Sutta‐piṭaka》に,規律は《律蔵Vinaya‐piṭaka》に,それぞれ集大成された。このうち経蔵は,長,中,相応,増支の阿含あるいはニカーヤnikāya(部)に分けられていて,全体を総称して阿含,阿含経という。スリランカ,ミャンマー,タイなどの南方仏教圏で根本聖典として伝承され,上座分別説部という一派が伝えた,パーリ語で書かれた5ニカーヤ(長部,中部,相応部,増支部,小部)が今日まで保存されている。…
【初期仏教】より
… 初期仏教の教団は,修行者(出家)と在俗信者(在家)から成り,釈迦は出家に対しては上述の修行をすすめ,在家に対しては施論(慈悲をもって生きとし生けるものを愛し,特に出家者へ布施を行うこと),戒論(在家の五戒すなわち不殺生,不偸盗,不邪淫,不妄語,不飲酒の各戒を守ること),生天論(以上の二つを行えば,死後天に生まれる)の三つをすすめたといわれている。 初期仏教の聖典としては,スリランカに伝わるパーリ語で書かれた5部のニカーヤnikāya,漢訳として伝わる4部の阿含(あごん)(アーガマāgama)その他がある。仏教【加藤 純章】。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」