阿含(読み)あごん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

阿含
あごん

サンスクリット語 āgamaの音写。「来ること」のから,釈尊によって説かれ後世に伝承された教えの意となった。釈尊の教えを伝えた聖典をさし,大乗仏教興起以後は,部派仏教のもつ経典をさすようになった。天台宗などで釈尊の説法を時間的に5つに分ける場合 (五時八教 ) ,『華厳経』を説いたのちの 12年間を阿含時といい,この期間にこの典を説いたとする。

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百科事典マイペディアの解説

阿含【あごん】

パーリ語agamaの音写で,伝承を意味する。仏陀の教説の最も古い形を伝える経典の総称。漢訳では四つの阿含として,パーリ語では5部として伝えられる。阿含の内容をなす個々の経典の成立時期は長期間にわたっている。釈尊の教えを知るうえで不可欠の文献であり,日本では明治期に独自の研究が始まった。

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世界大百科事典 第2版の解説

あごん【阿含】

釈尊の説教をまとめた初期仏教聖典。サンスクリットの〈アーガマāgama〉を音写した語。アーガマは〈伝承された教え〉を意味する。釈尊すなわちゴータマ・ブッダの入滅後,その教法(ダンマ)や教団規律(ビナヤ)は,記憶しやすい詩や短文の形で,口伝によって継承された。その後教団の確立にしたがい,教法は《経蔵Sutta‐piṭaka》に,規律は《律蔵Vinaya‐piṭaka》に,それぞれ集大成された。このうち経蔵は,長,中,相応,増支の阿含あるいはニカーヤnikāya(部)に分けられていて,全体を総称して阿含,阿含経という。

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大辞林 第三版の解説

あごん【阿含】

〘仏〙 釈迦の説いた教法のことで、原始仏教の教典のこと。大乗仏教以後は、小乗仏教の教典のこと。阿含経あごんきよう

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世界大百科事典内の阿含の言及

【初期仏教】より

… 初期仏教の教団は,修行者(出家)と在俗信者(在家)から成り,釈迦は出家に対しては上述の修行をすすめ,在家に対しては施論(慈悲をもって生きとし生けるものを愛し,特に出家者へ布施を行うこと),戒論(在家の五戒すなわち不殺生,不偸盗,不邪淫,不妄語,不飲酒の各戒を守ること),生天論(以上の二つを行えば,死後天に生まれる)の三つをすすめたといわれている。 初期仏教の聖典としては,スリランカに伝わるパーリ語で書かれた5部のニカーヤnikāya,漢訳として伝わる4部の阿含(あごん)(アーガマāgama)その他がある。仏教【加藤 純章】。…

【仏典】より

…国により宗派により多種多様であるが,基本的には経,律,論の〈三蔵〉にまとめられる。〈経蔵〉は釈迦の教説の集成で,〈法〉とも〈阿含(あごん)〉(聖なる伝承)ともいわれる。〈律蔵〉は釈迦によって制定された教団の規則類の集成である。…

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