最新 地学事典 「S-C構造」の解説
エスシーこうぞう
S-C構造
S-C fabric
マイロナイトなどの剪断を受けたテクトナイトに認められる複合面構造の一種。S面は単純剪断の初期には歪み楕円体の長軸を含む面として,C面は剪断帯の境界面(剪断方向)に平行な面として,D.Berthé et al.(1979)により定義された。S面はポーフィロクラストなどの長軸方向で規定され,一方C面は微小剪断帯を構成し,雲母などの細粒鉱物の配列で規定される。フランス語でSはschis-tosite(schistosity),Cはcisaillement(shear)の頭文字。Berthéらによるアルモリカ剪断帯の研究によると,S面とC面とのなす角度は,剪断帯の中心に近づくにつれ小さくなる。S面がC面に平行に近づくと,剪断の強い所ではS面はずれを伴ったC面として活動するようになる。逆に,剪断が進むにつれ,S面はC面に沿ったずれに伴い回転するため,歪み楕円体の長軸を含む面と一致しなくなることがある。したがって,S面は剪断の進行とともに改変される。G.S.Lister et al. (1984)は,S-C構造で特徴づけられるマイロナイトをS-Cマイロナイトと呼んだ。
執筆者:高木 秀雄
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

