知恵蔵 「TAE制度」の解説 TAE制度 漁船の隻数や操業日数、投網回数などの漁労作業の量を漁獲努力量というが、魚種ごとに投入する総漁獲努力可能量(TAE:total allowable effort)を定めることによって、資源の管理と保存を図ろうとする制度。TAC(TAC制度)の設定には、資源量の予測やMSY(最大持続生産量:資源を損ねずに毎年持続可能な最大の漁獲量)の解析など高度な科学的知見が必要であり、対象魚種を増やしていくのは容易ではない。そこで、資源量の推定や予測が現状では困難な魚種であっても、漁獲量の減少、漁獲物の小型化が著しい特定資源に対しては、漁獲努力量を制限することにより資源回復と保存を図る。現在、イカナゴ、マツカワ(北海道海域)、キチジ、イシガレイ、マサバ(東北太平洋海区)、キンメダイ(伊豆七島周辺)、アカガレイ(日本海西部)、トラフグ(太平洋・九州西部)、ハタハタ、マガレイ(日本海北部)、サワラ、カタクチイワシ(瀬戸内海)などについて資源回復計画が策定され管理の対象になっている。 (榎彰徳 近畿大学農学部准教授 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by
農林水産関係用語集 「TAE制度」の解説 TAE制度(タエ制度) TAEはTotal Allowable Effort(漁獲努力可能量)の略称。操業日隻数などの漁獲努力量に上限(TAE)を設定し、その範囲内に漁獲努力量を収めるよう漁業を管理する制度。 出典 農林水産省農林水産関係用語集について 情報 Sponserd by