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海損 かいそんaverage

翻訳|average

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

海損
かいそん
average

航海に関し船舶または積荷について生じる損害および費用。海損は,それが航海に通常伴うものか,それとも事故のように非常の原因により生じるかにより,小海損と非常海損とに分かれる。小海損は船主が運送賃をもって負担すべきものであるが,非常海損はその負担につき問題が生じうる。また非常海損 (狭義の海損) のうち,船長が船舶および積荷に共同の危険を免れるために船舶または積荷についてなした処分によって生じる海損を共同海損,それ以外のものを単独海損という。単独海損の代表的なものとしては船舶衝突がある。なお,共同海損のことを単に海損ということもある。

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デジタル大辞泉の解説

かい‐そん【海損】

航海中の事故などによって生じた、船または積み荷の実物損害。

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百科事典マイペディアの解説

海損【かいそん】

海上損害のこと。海上保険において保険の目的海上危険によって生ずる損害をさす。海損は広義では航海に際し,船舶または積荷につき生ずる一切の実物損害(船舶・積荷の全部滅失を除く)および費用をさす。

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世界大百科事典 第2版の解説

かいそん【海損 average】

広義では,船舶の航行に伴って,船舶または積荷に生ずるいっさいの損害をいう。広義の海損には,航海上,通常発生する損害(船体の消耗,水先案内料,入港税の支払など)と,非常の事故による損害とがある。前者を小海損petty averageといい,後者は,非常海損と呼ばれ,狭義の海損である。小海損は,運送賃や積荷の価格のなかに加算される性質のものであるから,とくに海損として法律上の問題を生じない。非常海損(狭義の海損)のうち,船舶または積荷に対する格別の事故によって生ずる損害を,単独海損particular averageといい,船舶および積荷に共通の事由により生ずる損害を共同海損general averageという。

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大辞林 第三版の解説

かいそん【海損】

航海中の事故や海上危険によって船体や積み荷が受ける損害。 「 -契約書」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

海損
かいそん

広義では、航海に際して船舶または積み荷について生ずるいっさいの損害のこと。実物海損と費用海損を含む。海損には通常海損(小海損)と非常海損(狭義の海損)の二つがある。通常海損は、たとえば船体の消耗、水先料、積み荷の磨損、入港税のように、船舶や積み荷につき、通常航海に伴って規則的に発生する損害または費用である。これに対して非常海損は、船舶や積み荷につき、通常予見することができない異常の航海上の事故から生ずる損害である。[戸田修三]

共同海損・単独海損

非常海損はさらに単独海損と共同海損に分けることができる。このうち共同海損は、船舶および積み荷に対する共同の危険を免れるために、船舶または積み荷についてなした処分によって生じた損害および費用のことである(商法788条)。これ以外の非常海損を単独海損という。単独海損には、たとえば船舶だけについて生じた損害のように、共同海損の要件を満たさない非常海損(狭義の単独海損)のほか、船舶が不可抗力により発航港や航海の途中で停泊するために要した費用(準共同海損)および船舶の衝突が含まれる。狭義の単独海損に対しては「物は所有者のために死す」という民法の一般法理の適用により、船舶や積み荷の所有者がその損害を甘受せねばならない。船舶の衝突については、国内関係は民法の不法行為および商法の船舶衝突に関する規定(商法797条・798条)が、また渉外関係は統一条約(1910)が適用される。共同海損については商法に詳細な規定があるが(商法788条以下)、実際界ではヨーク・アントワープ規則(2004)によって処理されている。[戸田修三]

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世界大百科事典内の海損の言及

【海上保険】より

… このように海上保険はいっさいの海上危険を負担するが,海上危険によって生じたいっさいの損害を塡補するのではなく,あらかじめ取り決められた塡補範囲内の損害のみを塡補する。損害は,船舶・積荷に生ずる物的損害と,事故の結果被保険者が支出した費用(たとえば救助費)に分類することができ,また被保険者が単独で負担すべき単独海損と,共同海損の関係者が分担すべき共同海損に,また被保険利益の全部が滅失したか一部が滅失したかによって全損と分損とに分けられる(海損)。これらの損害のいずれを塡補しいずれを塡補しないかは,被保険利益の種類,保険の目的が被害をうける程度,保険料の高低などに従って,契約のつど保険者と保険契約者の間で取り決められる。…

※「海損」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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