TO図(読み)ティーオーず

百科事典マイペディア 「TO図」の意味・わかりやすい解説

TO図【ティーオーず】

中世ヨーロッパ世界地図で,当時のキリスト教的世界観を表す図式に近いもの。Oの字の中にTの字がはまりこんだ形で,Oは世界をとりまく海オケアノス,Tはドン川ナイル川地中海を表し,陸地はTの字でアジア,ヨーロッパ,アフリカに3分され,中心に聖都エルサレム,上(東)に天国がある。
→関連項目古地図

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のTO図の言及

【地図】より

… 中世キリスト教世界では,地球全体への関心が低く,同時代のイスラム世界の地図が経緯度に基づいて描かれたのとは対照的である。現存する世界図は円の内部をT字形に区分する模式的な〈TO図〉か,神話や聖書の絵解きを主眼とする〈車輪地図〉であり,いずれもキリスト教の東方崇拝を反映して,東を上にして描かれている。しかし小地域図には宗教的色彩はなく,実用性は十分に考慮されている。…

【方位】より

…【西脇 常記】。。…

※「TO図」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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