X線造影診断(読み)エックスせんぞうえいしんだん(英語表記)X-ray diagnosis with contrast media

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「X線造影診断」の意味・わかりやすい解説

X線造影診断
エックスせんぞうえいしんだん
X-ray diagnosis with contrast media

X線の吸収率に人工的に差をつけて検査する方法。目標とする臓器が,周囲臓器とX線吸収率の差がないと,単純X線写真では識別できないので,造影剤を用いてコントラストをつけ,その臓器の診断を容易にする。周囲組織よりX線吸収率の大きい陽性造影剤を用いるものには,硫酸バリウムによる胃腸検査と,有機ヨウ素剤を用いる気管支胆嚢,腎盂,脊髄,子宮卵管,血管リンパ管唾液腺瘻孔などの撮影がある。一方,周囲組織よりX線吸収率の小さい陰性造影剤を用いるものには,気脳法,脳室撮影,気胸法,気縦隔法,気腹法,後腹膜腔撮影などがある。両者を用いるものの代表は,主としてバリウムと空気を用いて行う消化管検査での2重造影法である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android