にては

精選版 日本国語大辞典 「にては」の意味・読み・例文・類語

にて‐は

[1] (格助詞「にて」に係助詞「は」の付いたもの) …では。…においては。
徒然草(1331頃)二三二「尊者の前にてはさらずともと覚えしなり」
[2] (断定助動詞「なり」の連用形に、接続助詞「て」、係助詞「は」の付いたもの)
① (「あり」「なし」などを伴って) …では。
源氏(1001‐14頃)葵「さるべきをりふしに、物聞えあはする人にてはあらむ」
② …としては。…にしては。
土左(935頃)承平五年一月二二日「幼きわらはの言(こと)にては、につかはし」

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