はないちもんめ

改訂新版 世界大百科事典 「はないちもんめ」の意味・わかりやすい解説

はないちもんめ

子どもの遊戯一種。横に一列に並んで向かい合った2組が,はやしことばを歌いながら前後に歩き,互いに相手の1人を指名し,じゃんけんで負けたものが相手に取られて組み入れられ,いずれかの組がいなくなれば終わる。歌は地方によって異なるが,一例をあげれば〈勝ってうれしいはないちもんめ 負けてくやしいはないちもんめ あかさとまとめてはないちもんめ ふるさとまとめてはないちもんめ あの子がほしい あの子じゃわからん……〉。〈はないちもんめ〉の意味は不明である。〈たんすながもちどちらが欲しい〉ということばが入ったり〈となりのおばさんちょっと来ておくれ 鬼がいるからいかれません〉のような歌もある。19世紀前半の《守貞漫稿》には〈子を買う子買お どの子がほしい云々〉〈むこうのおばさんちょとおいで おにがこわくてゆかれません〉などのことばをうたう遊びが記載されている。きわめて古くから発展してきた鬼ごっこの一種といえよう。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のはないちもんめの言及

【普選運動】より

…1892年東洋自由党の党内組織として普通選挙期成同盟会が設立されたが,継続的な運動としては97年,松本に中村太八郎,木下尚江らにより同名の組織が結成されたことに始まる。同盟会は99年東京に進出し,翌年1月第14議会に請願書を提出,1902年第16議会で河野広中,花井卓蔵らの名で法案を提出した。同盟会は当初民権運動の残党と新進の言論人を主力として出発したが,幸徳秋水,片山潜ら社会主義協会や労働組合期成会のメンバーが参加し,《万朝報》《二六新報》などの有力紙も後援し,反藩閥専制の統一戦線組織の役割を果たした。…

※「はないちもんめ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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