キェルツェ(英語表記)Kielce

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キェルツェ」の意味・わかりやすい解説

キェルツェ
Kielce

ポーランド南部,シフィエントクシスキェ県の県都。シフィエントクシスキェ山脈のふもとにあり,ワルシャワ-クラクフ間の鉄道に沿う。 11世紀後半にクラクフ司教区の所領として発展した町。付近地下資源に富み,16世紀以来鉱業の中心地として発展。 1795年にオーストリアに奪われ,のちに事実上ロシアの属国であったポーランド王国編入。第2次世界大戦ではドイツ軍に占領されて破壊されたが,冶金,機械,化学工業などの工場をもつ近代的工業都市として急速に発展した。 12世紀の大聖堂をはじめ,中世の多くの遺跡が残る。東郊のウィシツァ山を中心とするシフィエントクシスキェ山地は魅力的な観光地として知られ,一部は国立公園になっている。人口 21万 2429 (2002) 。

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