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冶金 やきん metallurgy

翻訳|metallurgy

6件 の用語解説(冶金の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

冶金
やきん
metallurgy

金属の製錬と精製,加工,合金製造などの技術系統と,金属組織学,物理金属学などの理論分野とを含む広い学問技術領域。多くの点で金属工学と一致するが,概念上は技術系統にやや重点がある。冶金技術は古く有史以前に発祥し,16世紀には『デ・レ・メタリカ』に集大成されたが,現在普通の多くの金属はその後の発見で,近代の冶金専門分野の成立は 19世紀である。

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デジタル大辞泉の解説

や‐きん【冶金】

鉱石から金属を取り出し、精製する技術。広くは、取り出した金属を合金にしたり、加工したりする技術も含まれる。

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百科事典マイペディアの解説

冶金【やきん】

金属の製錬と加工に関する技術の総称。工学の一部門としての冶金学は,最近では金属工学と呼ぶことも多い。冶金は,化学的操作によって行われる化学冶金と,物理的操作による物理冶金に大別,おおむね製錬が前者に,加工が後者に対応する。
→関連項目金属物理学真空冶金

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世界大百科事典 第2版の解説

やきん【冶金 metallurgy】

英語のmetallurgyの訳語として冶金術とか冶金学とかが明治初年から用いられた。鉱石その他の原料から金属を採取し,種々の用途に適した合金とし,さらに加工を加えて所要の形とし,熱処理表面処理によって特定の性質を付与する技術およびその基礎をなす科学のすべてを含んだ意味をもつ。金属に関する技術と科学とを総括する言葉,すなわち冶金術と冶金学とを統合した言葉としては現在は金属工学という言葉が使われる。 日本の大学における冶金学講座は1877年に東京大学理学部地質学および採鉱学科の中に開設された。

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大辞林 第三版の解説

やきん【冶金】

鉱石から金属を取り出し、精製する技術。広義には、鋳造・溶接など、取り出した金属を加工する技術をも含む。製錬。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

冶金
やきん
metallurgy

金属材料を生産する技術(冶金技術、金属工業技術)とそれに関する科学(冶金学、金属工学)の総称である。[原善四郎]

冶金の歴史


古代の冶金
中近東やバルカン半島の新石器時代人は紀元前約5000年から自然銅を溶融・鋳造することを知り、前約4000年から銅化合物を木炭とともに加熱すると金属銅が得られることを知った。前3000年ころメソポタミアで、錫(すず)石を木炭で被覆した溶融銅に加えると、石よりも硬くて粘り強い青銅ができることがみいだされ、中近東は青銅器時代に入った。鉄は前2000年までに近東各地で隕鉄(いんてつ)とともに製錬鉄が貴重品に使用され、前1200年以後東地中海地方から鉄器が青銅器にかわる武器、農・工具となっていった。
 中国では前2500年ころから銅器が現れ、前1600年ころから青銅器時代に入った。前600年ころから製鉄が始まり、鋳鉄製農具が普及した。前50年ころから武器も鉄鋼製となり、完全に鉄器時代に入った。後漢(ごかん)(8~265)の時代には、鋳鉄、錬鉄、鋼が各種の方法で量産され、水車送風、石炭が製鉄に利用された。
 ローマ帝国(前27~476)には、錬鉄に浸炭して鋼とし、焼入れ硬化する技術があり、亜鉛鉱石を木炭被覆の溶融銅に加えて製造した黄銅が貨幣に用いられた。鉛板が水道管用として量産された。[原善四郎]
中世の冶金
中世には水車の利用が冶金技術に変革をもたらした。
 中国では、唐~宋(そう)(618~1279)の時代に水車送風が金属製錬に用いられており、11世紀中期の金属年産量は銅8000トン、銀100トン、鉄4万トンに達したとみられる。
 ヨーロッパでは、民族大移動期(5~8世紀)中も各地で木炭炉による錬鉄生産は存続したが、9、10世紀から各地の非鉄金属(銅、銀、鉛、錫、黄銅)の生産が盛んになり、教会用品や農・工具が製作された。11、12世紀から、水車動力の冶金機械が使用されるようになった。
 15世紀にライン川下流地方の製鉄炉は、水車駆動のふいごで送風し、溶融鋳鉄を生産するようになった。高炉の始まりである。高炉は主として鋳鉄砲・砲弾の製造に用いられたが、余分の鋳鉄は木炭火床で脱炭して錬鉄がつくられた。ハルツ、ザクセン地方では硫化銅鉱を焙焼(ばいしょう)し、溶鉱炉で数段階の還元溶錬工程により精銅を生産する銅製錬法(ドイツ法)が発達した。錫・鉛合金が広く用いられ、アンチモン、ビスマスの添加も行われるようになった。活字合金はこの系統の合金である。
 16世紀には、これらヨーロッパの製錬、試金、鋳造技術の詳細を記述した技術書の刊行が盛んになった。ビリングチオの『火工術(ピロテクニア)』(1540)、アグリコラの『デ・レ・メタリカ』(1556)などである。中国、宋応星(そうおうせい)の『天工開物』(1637)も冶金技術の記述が詳しい。17世紀末には、金属の燃焼・還元現象を合理的に説明するためフロギストン説が生まれ、18世紀初めレオミュールはこの説に基づいて、浸炭鋼、可鍛鋳鉄の本性と製造法を研究した。[原善四郎]
産業革命期の冶金
18世紀初頭にイギリスで、高炉を石炭コークスで操業することに成功した(ダービー・1709)。18世紀末にはイギリスで、石炭焚(た)き反射炉で錬鉄を生産するパドリング法が発明された(コート・1783)。コークス高炉の送風機にも、パドリング法の圧延機にも蒸気機関が用いられた。石炭製鉄の時代が到来したのである。高炉自体にも熱風の採用(ニールソン・1828)、高炉ガスの回収(フォール・1832)などの改良が加えられた。鋳鉄と錬鉄は産業革命を推進する工業材料となり、イギリスの鉄年産量は1750年の5万5000トンから、1853年の320万トンへと増大した。
 イギリスでは錫製錬も銅製錬も18世紀中に石炭焚き反射炉で行われるようになった。後者は数段階の酸化溶錬工程からなり、ウェールズ法とよばれた。蒸気機関は圧延機の能力を高め、18世紀中には広幅鉛板や銅板(船底保護用)が圧延されるようになり、19世紀に入ってブリキ板薄鉄板も圧延機で量産されるようになった。
 産業革命期に発達した気体化学に基づき、ラボアジエがフロギストン説を打破(1783)して樹立した新化学は、金属化合物、金属製錬の本質的理解を可能にした。分析化学が発達して、多くの新金属が発見され、亜鉛、コバルト、白金、ニッケル、マンガン、タングステンなどの製錬法が開発された。鋳鉄や錬鉄を構造材に用いるための強度試験が盛んに行われ、材料力学が弾性論を中心に発達した。18世紀末から、フランス、ドイツ、やや遅れてイギリスと理工系大学の設立が始まり、その教授たちによって優れた冶金学専門書が編纂(へんさん)され始めた(カルステン・1816、パーシー・1846)。[原善四郎]
工業化時代の冶金
19世紀なかばに新原理に基づく二つの新製鋼法が登場し、鋼の量産が可能となった。〔1〕溶融銑鉄に空気を吹き込み、銑鉄中の炭素を燃焼・脱炭して溶融鋼を得るベッセマー法(1856)、〔2〕蓄熱室を備えた平炉により、溶融銑鉄と鉄鉱石を反応させて溶融鋼を得るシーメンス‐マルタン法(1860)である。これらの新製鋼法で量産される鋼材は、鉄道、船舶、橋梁(きょうりょう)、高層建築に使用され、ヨーロッパ、アメリカに重工業化時代を到来させた。1900年の世界鋼生産量は2500万トンとなった。
 製鋼原料銑の需要増加にこたえて、ドイツ、アメリカで高炉技術が発達し(前床廃止・1867、炉床拡大・1880)、1897年のデュケーヌ高炉(アメリカ)は日産700トンに達した。鋼材の需要増大は鋼材加工技術の進歩を促し、圧延機では三段式圧延機(1856)、可逆式圧延機(1886)が現れ、薄鋼板製造用の連続圧延機がアメリカで稼動した(1869)。都市ガス管用として鍛接鉄管製造法(1824)や、自転車産業からの需要にこたえて継目無し鋼管を製造するマンネスマン製管機(1885)が発明された。るつぼ鋳鋼法で各種金属を配合することにより優良鋼を得る試みはファラデーに始まり(1819)、引き続いて自硬性工具鋼(マシェット・1828)をはじめ、耐摩耗性高マンガン鋼(ハットフィールド・1882)が発明された。銅製錬法もベッセマー製鋼法と同様に、溶融硫化銅・鉄(かわ)に空気を吹き込んで金属銅を得る転炉法が採用された(1880)。19世紀に入って急速に発展した電気学は冶金技術にも変革をもたらした。発電機が実用段階に入ると、ただちに、銅の電解精製(1869)、ニッケルの電解採取(1893)が工業化され、フッ化アルミニウムの溶融塩浴に酸化アルミニウムを溶解し、電解することによってアルミニウムを量産する方法が発明された(エルー、ホール・1886)。19世紀末には冶金炉への電力利用も実用化し始めた(エルー炉・1899)。
 この時期に反射型顕微鏡による金属組織の観察が始まり(ソルベー・1863)、高温度測定法(ル・シャトリエの熱電対・1891)および熱力学の進歩(ギブスの相律・1873)と相まって、金属組織学の基礎がつくられ、鋼をはじめ各種合金の状態図作成や鋼の焼入れ硬化の本質の検討が進められた。[原善四郎]

冶金の諸分野と各種の冶金

以上の冶金の歴史からみて、冶金には大別して金属製錬、金属加工、金属材料の三分野があることがわかる。金属材料とは、所要の性質をもった金属材料の組成・熱処理法を開発する分野である。冶金を、関係する科学分野によって物理冶金、化学冶金に分類することもある。製錬・加工分野をあわせて製造冶金とよぶこともある。冶金技術で生産する金属材料の種類に応じて、鉄冶金、非鉄冶金に分類する。高温化学反応による金属製錬を乾式冶金とよび、鉱石から溶剤で金属を浸出する製錬を湿式冶金という。電気を利用する冶金分野を電気冶金という。20世紀には、粉末冶金、真空冶金、原子力冶金などの新分野も開けた。[原善四郎]

20世紀の冶金

20世紀の冶金技術の特徴は、他の生産技術とも共通して、生産工程の機械化、自動化、科学的管理が進んだことである。
 鉄鋼製錬技術は、高炉技術において20世紀前半にアメリカで高炉作業の機械化、鉄鉱石の焼結・整粒、20世紀中期に旧ソ連で高圧送風、気化冷却、1960年代から日本で熱風温度上昇、重油吹込み、装入物分配制御、などの技術改良が加えられ、1970年代の高炉は日産1万トンに達した。製鋼法は、20世紀前半に重油燃料の採用などで平炉が能率を高めたが、1949年にドイツ・オーストリア共同で発明された酸素上吹き転炉法が日本で改良を加えられ、20世紀後半には平炉にとってかわった。電気製鋼炉は超高電力操業法(1964)で生産性が高まり、高級鋼、特殊鋼の生産に使用されている。溶鋼を真空脱ガス、真空脱炭する諸装置が、1960年代から低水素高級鋼、ステンレス鋼の生産に実用されている(真空冶金)。
 鉄鋼加工の分野では、20世紀中期から、連続鋳造法が発展している。鋼板圧延機は、1920年代からアメリカで広幅熱間および冷間連続圧延機(ストリップ・ミル)が自動車用などの薄鋼板を量産し始めた。20世紀中期からの進歩は著しく、1970年代には圧延速度が秒速25メートルにも達した。製管技術は、1920年代から石油採掘・輸送用鋼管の需要増大にこたえて、新型の継目無し鋼管圧延機が発達し、20世紀後半には電気溶接法を利用した各種の溶接鋼管製造法が発達した。
 鉄鋼材料の分野では、20世紀初頭、高速度工具鋼(テイラー、ホワイト・1906)が発明された。自動車部品用の低合金焼入れ鋼は1930年代に規格化が進んだ。1940年代に頻発した溶接船・橋梁の低温脆性(ぜいせい)による破壊事故は、破壊力学と溶接性のよい高張力鋼を発達させた。金属の高温クリープ現象の研究を基礎に、高温タービン用耐熱鋼の開発も進み、1960年代から航空・宇宙材料用として超強力鋼が研究されている。ステンレス鋼は1912年以来、クロム鋼、ニッケル・クロム鋼が開発され、第二次世界大戦後に生産が急増した。磁石鋼は日本でよく研究が進んだ(本多光太郎、KS鋼・1917)。鉄心用のケイ素鋼は20世紀初頭に実用化したが、1950年代から結晶粒の方向制御により性能を高めた。以上のような鉄冶金技術の発展で、1970年代の世界粗鋼年間生産量は7億5000万トンとなった。
 非鉄金属製錬の分野では、1915年以後実用化した浮遊選鉱法は複雑鉱からの各種金属の相互分離も可能にした。この方法の産物である微粉の硫化鉱精鉱は1940年代から流動床法で焙焼されるようになった。流動焙焼炉は高能率であり、排ガス(亜硫酸ガス)からの硫酸製造を容易にした。銅の乾式冶金では、1950年代から微粉硫化鉱精鉱を酸素ないし予熱空気で急速燃焼して溶錬する自溶炉、さらに70年代から溶錬炉、からみ・かわ分離炉、製銅炉の三者を樋(とい)で連結した連続製銅炉、などが発達した。非鉄湿式冶金では、1920年代から金製錬法は、金鉱石を微粉砕し、青化ナトリウム水溶液で金を浸出する方法となった。1940年代から原子炉材料金属の湿式冶金に有機溶媒抽出法が利用されたが、この方法は60年代から銅、コバルトなどの一般金属の採取にも応用された。
 金属加工分野のなかで、鋳造技術は、1920年代からの自動車量産方式が、金属鋳造作業の機械化、強じん鋳鉄やダイカスト法の発展を促進した。ダイカスト法は金属溶湯を金型に圧入して鋳造する方法で、専用のアルミニウム合金、亜鉛合金も開発された。1940年代には超耐熱合金のタービン・ブレードを鋳造するため、古来の脱ろう法が精密鋳造法として復活した。
 19世紀末に発明されたアーク溶接法、電気抵抗溶接法、ガス溶接法などの金属溶接法は、1920年に最初の全溶接船が建造され実用に入った。1930年代にサブマージ・アーク溶接法、不活性ガスアーク溶接法が考案され、前者は鋼船、後者は軽合金航空機の量産に利用された。電気抵抗溶接法は今日の車体自動組立てラインに欠かせない金属加工法である。
 金属粉を圧縮成形・焼結する粉末冶金法によって、タングステン線(1909)、炭化物系超硬合金(1926)がつくられ、1950年代からは小形鉄製部品の量産にも進出している。
 非鉄金属材料の分野では、時効硬化性アルミニウム合金(ウイルム・1909)が金属航空機の発達を、またニッケル基析出硬化型超耐熱合金が1940年代からのジェット機の発達を可能とした。軽量・強力な金属チタンは、四塩化チタン蒸気を溶融マグネシウムで還元・分解する方法(クロール・1940)で生産され、航空・宇宙材料となっている。この用途には、1970年代から無機強力繊維を金属で結合した複合材料の開発が進んでいる。
 電子材料の面では、真空管にはタングステン、モリブデンなどの金属が重要であったが、1950年以降のトランジスタ、集積回路技術の発展の背景には、帯溶融法による高純度ゲルマニウム、浮遊帯溶融法による高純度シリコンの製造技術があった。原子力発電用の核燃料、同被覆管、制御棒、原子炉圧力容器、同冷却管などの金属材料の生産には、新しい観点からの冶金技術や冶金学(原子力冶金)が必要である。
 19世紀末の陰極線・X線の発見以来の物理学の飛躍的な発展は冶金学にも変革をもたらした。X線の結晶回折現象(ラウエ・1912)はただちに金属・合金の結晶構造解析に利用され、金属組織学の新研究手段となった。ボーアの原子構造論(1913)は金属の本性を明らかにし、続いて量子力学は、金属・合金の諸性質を原子・電子構造に基づいて解明する固体物理学に道を開いた。金属の塑性を説明するために仮定された転位(テーラー、オロワン、山口珪次・1934)は、電子顕微鏡による金属薄片の透過観察(ボルマン、ハーシュ・1956)によって実在が証明され、金属の強度や破壊現象の解明を前進させた。金属の極低温における超電導現象(カマーリン・オネス・1911)の理論的解明も進み(バーディーン・1956)、1960年代には合金系超電導材料が実用に供された。こうして最近の物理冶金は、量子統計力学理論の発展と、電子顕微鏡、核磁気共鳴装置、メスバウアー法、中性子回折などの実験手段の発達と相まって、金属・合金・半導体の塑性・磁性・電導性・誘電性などの物性研究が著しく進展し、アモルファス金属、形状記憶合金などの新材料を生み出している。
 化学冶金の面では、化学反応を熱力学によって解明する化学熱力学が20世紀初頭に発展し(ルイス・1923)、1930年代から諸物質の熱力学的データも蓄積され、40年代以降は、金属製錬反応を熱力学によって解析・予見することが可能となった。また1920年代から発達した化学工学、30年代からの反応工学も、冶金装置、工程の開発に大きな武器となった。
 こうして20世紀の冶金学は、物理学、化学、機械工学、電気工学、化学工学などの諸科学と深く関係しつつ、金属材料そのものと金属材料生産技術を研究対象として発展している。さらに最近では広く材料全般を含めた材料科学という総合的な分野が育っている。[原善四郎]
『R.F.Tylecote A History of Metallurgy (1979, The Metals Society) ▽A・H・コットレル著、木村宏訳『コットレルの金属学』(1969・アグネ) ▽日本鉄鋼協会編『鉄鋼製造法』(1972・丸善) ▽西川精一著『金属工学入門』(1985・アグネ技術センター)』

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