ディバイン(英語表記)George Alexander Cassady Devine

改訂新版 世界大百科事典 「ディバイン」の意味・わかりやすい解説

ディバイン
George Alexander Cassady Devine
生没年:1910-65

イギリスの演出家,俳優。オックスフォード在学中から演劇活動に熱中。最初はおもに俳優として仕事をしていたが,しだいに演出に向かい,1946年から52年にかけては,演出家ショーGlen Byam Shaw,フランス出身の演出家サン・ドニMichel Jacques Saint-Denisとともにオールド・ビックに拠って芸術的演劇の制作に努めた。同時に,オールド・ビックの実験的部門ヤング・ビックの責任者,オールド・ビック付属演劇学校の教師でもあった。55年にA.J.ギールグッド主演,イサム・ノグチの美術で上演した《リア王》のように,実験的な仕事が彼の本領であった。56年新しい戯曲の紹介を目的として結成された演劇団体イングリッシュ・ステージ・カンパニーの責任者となり,ローヤル・コート劇場を本拠として,J.J.オズボーン,A.ウェスカー,N.F.シンプソンなどの作家を送り出すことに貢献した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のディバインの言及

【イングリッシュ・ステージ・カンパニー】より

…イギリスの演劇団体。1955年,演出家ジョージ・ディバインが中心となって,内外の新しい劇,とりわけ商業劇場で上演されにくい作品を紹介することをおもな目的として結成され,ロンドンのチェルシー地区にあるローヤル・コート劇場を本拠として翌年公演活動を始めた。この年の演目の一つであった無名の新人ジョン・オズボーンの《怒りをこめてふり返れ》は,イギリス演劇革新運動のきっかけとなった。…

※「ディバイン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android