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本領 ホンリョウ

4件 の用語解説(本領の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

ほん‐りょう〔‐リヤウ〕【本領】

その人の備えているすぐれた才能や特質。「本領を発揮する」
中世、開発以来代々領有している私領。

出典|小学館
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世界大百科事典 第2版の解説

ほんりょう【本領】

中世在地領主の所領のうち開発相伝の根本私領をいう。鎌倉幕府法の解説書《沙汰未練書》は本領を定義して,〈本領とは開発領主として代々武家御下文(くだしぶみ)を賜る所領田畠(しよりようでんぱく)等の事なり。また私領とも云う〉と述べている。幕府法における本領とは,御家人が先祖以来伝領してきた固有の所領をいい,将軍家への奉公によって恩給された〈御恩地〉とは区別された。この本領は平安時代このかた,在地領主がみずから〈私功〉を加えて開発した所領田畠を起源とし,譲状(ゆずりじよう),手継文書(てつぎもんじよ)によって代々相伝され,勧農,収納など所務沙汰(しよむさた)を行い,他の妨げなく知行を全うしてきた〈一所懸命〉の地であって,同じく《沙汰未練書》が,〈御家人とは往昔以来,開発領主として武家御下文を賜る人の事なり〉といっているように,武士は鎌倉殿の本領安堵をうけて御家人となった。

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大辞林 第三版の解説

ほんりょう【本領】

他人にまねのできないような、その人独特の性質や才能。もちまえの性質や才能。本来の特質。 「この作家の-は詩情豊かな描写にある」 「 -を発揮する」
もともと所有した領地。 「円心一人僅に-一所の安堵を全して/太平記 13

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

本領
ほんりょう

中世の在地領主の所領のなかで開発相伝(かいほつそうでん)の私領をいう。根本私領(こんぽんしりょう)ともよばれた。平安後期の在地領主の典型である開発領主は、本宅を中核に私財を投じて私領の開発を進めた。開発とは領主が周辺の百姓に種子や農料を与えて請作(うけさく)(請負耕作)を進めることであり、開発私領は世襲され、在地領主の「一所懸命(いっしょけんめい)の地」として経営された。鎌倉時代末の「沙汰未練書(さたみれんしょ)」には、「本領とは開発領主として代々武家御下文(おんくだしぶみ)を賜る所領田畠等の事なり、また私領とも云う」と定義されている。在地領主の所領のうち、鎌倉殿(源頼朝)の安堵状(あんどじょう)を得つつ相伝された固有の所領が本領であり、本領の安堵を受けた武士が御家人(ごけにん)であった。[鈴木哲雄]
『安田元久著『地頭及び地頭領主制の研究』(1961・山川出版社)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の本領の言及

【本宅】より

…領主的な開発を行うのに必要な基本財産は,ふつう1町余の屋敷畠(やしきはく),在家(ざいけ),苧桑,所従,牛馬などで,これらを基礎として現地の〈居屋敷(いやしき)〉(本宅)や〈一門輩居薗〉を設けて堀垣をかため,国衙に申請して適地の荒野を占定し,私財を投じて百姓を語らい浪人を招き寄せて開発にあたった。こうして形成された在地領主の本領は,在京の私領主の所領とは異なり,その在地性にもとづく強固な支配構造をそなえていたが,その根源は本宅に集中された〈いえ〉の人的集団と家産,本宅敷地としての土地支配形態にあった。中世武士団もこの本宅を核として形成され存続した。…

※「本領」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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