パウロ書簡(読み)パウロしょかん(英語表記)Pauline Epistles

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パウロ書簡」の意味・わかりやすい解説

パウロ書簡
パウロしょかん
Pauline Epistles

新約聖書中のパウロ書簡総称で次のように分類される。 (1) 初期のもの 『テサロニケ人への第1,第2の手紙』。 (2) 高度の教理上の問題を扱っているもの 『ガラテア人への手紙』『コリント人への第1,第2の手紙』『ローマ人への手紙』。 (3) 獄中書簡 『ピリピ人への手紙』『ピレモンへの手紙』『コロサイ人への手紙』『エペソ人への手紙』 (このうちピレモン書のみ個人あて) 。 (4) 牧会書簡 『テモテへの第1,第2の手紙』『テトスへの手紙』。 (5) 『ヘブル人への手紙』。 (4) ,(5) については,内容的にパウロとのかかわりは深いが,特に文体語法の点から前の 10書に比べて疑いが濃く,1世紀の終り頃パウロの思想にきわめて近い人の手によって書かれた可能性が強い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android