パオティン(保定)特別市(読み)パオティン(英語表記)Baoding

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

パオティン(保定)〔特別市〕
パオティン
Baoding

中国華北地方,ホーペイ (河北) 省中部の市。3つの市区と2県から成る。ホワペイ (華北) 平原の北西部,ペキン (北京) 市とシーチヤチョワン (石家荘) 市とのほぼ中間にある。付近はハイ (海) 河水系のターチン (大清) 河の支流が網目状に流れ,水運に恵まれる。古くから県がおかれていたが,宋代に保州の州治となり,明ではペキン南西の守りで,保定府の府治。清代には直隷省の行政中心地,民国ではホーペイ省の省都であった。人民共和国の 1958年省都はテンチン (天津) に移った。綿紡織,食品,変圧器,フィルム,化学肥料などの工業が発達。チンコワン (京広) 鉄道が通り,道路も四通していて,農産物綿織物を集散する。明・清代に多数の教育機関がおかれたが,現在も農業大学がある。蓮池書院は多くの蔵書で知られ,その庭園は公園となっている。市域のマンチョン (満城) 県には大規模な漢墓がある。人口 164万 2260,うち市区人口 60万 5075 (1990) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android