口清(読み)くちぎよし

精選版 日本国語大辞典 「口清」の意味・読み・例文・類語

くち‐ぎよ・し【口清】

〘形ク〙
① ものの言い方が立派である。もの言いがはっきりしている。
源氏(1001‐14頃)夕霧「心の問はむにだに、くちきよふ答へんとおぼせば、いみじうもて離れ給ふ」
② 内実がないくせに、口先だけは立派である。口先で言いつくろうさまである。
狭衣物語(1069‐77頃か)三「いかに、くちきよくあらがひ逃れんとすらんものを」
くちぎよ‐げ
〘形動〙
くちぎよ‐さ
〘名〙

くち‐きよらか【口清】

〘形動〙
① ものの言い方が立派なさま。はっきりとものを言うさま。
② 口先だけは立派なさま。
※新撰六帖(1244頃)五「玉くしげふたりぬる夜もあるものをくちきよらかに何かいひし藤原信実〉」

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