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夕霧 セキム

デジタル大辞泉の解説

せき‐む【夕霧】

夕方にかかる。ゆうぎり。

ゆう‐ぎり〔ゆふ‐〕【夕霧】

夕方に立つ霧。 秋》

ゆうぎり【夕霧】[書名・浄瑠璃]

源氏物語第39巻の巻名。光源氏50歳。夕霧の柏木未亡人に対する不首尾に終わった恋を描く。
源氏物語の登場人物。光源氏葵の上との子。左大臣となる。雲井の雁(かり)の夫。
[1654~1678]江戸前期の遊女。大坂新町扇屋の太夫職の名妓(めいぎ)。死後、歌舞伎人形浄瑠璃などで多くの追善狂言が作られた。
をモデルとした浄瑠璃、およびそれによる歌舞伎舞踊の通称。近松門左衛門の「夕霧阿波鳴渡」や、その吉田屋の段をもとにした、薗八節「ゆかりの月見」、富本清元節「春夜障子梅」、常磐津節「其扇屋浮名恋風」など。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

夕霧 ゆうぎり

?-1678 江戸時代前期の遊女。
扇屋四郎兵衛抱えの太夫(たゆう)。京都島原から寛文12年(1672)大坂新町にうつる。延宝6年1月6日病没,享年は22歳とも27歳ともいう。本名は照。没後ただちに歌舞伎で「夕霧名残の正月」が上演される。浄瑠璃(じょうるり)にも脚色され,近松門左衛門の「夕霧阿波(あわ)の鳴渡(なると)」などが有名。劇中にでる夕霧の恋人藤屋伊左衛門は実在しない。

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朝日日本歴史人物事典の解説

夕霧

没年:延宝6.1.6(1678.2.26)
生年:明暦3(1657)
江戸前期の遊女。京都島原の扇屋四郎兵衛抱えで美人の名が高く,寛文12(1672)年抱え主が大坂新町へ移るのに同行した。大坂でも人気が高く,客をさばき切れないため,先乗りの女郎に座をもたせたが,これが引舟女郎の初例という。その死を惜しんで,2月3日には早くも追善の歌舞伎『夕霧名残の正月』が上演され,恋人役として阿波の大尽藤屋伊左衛門が登場。以後歌舞伎や浄瑠璃にこの恋物語が数多く脚色され,近松門左衛門の「三世相」(存疑),「夕霧阿波鳴渡」(1712年初演),近松半二らが,これを翻案した合作「傾城阿波の鳴門」や,その改作で今日も親しまれている外題「廓文章」などが知られる。享年は27歳ともいう。

(宇田敏彦)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

大辞林 第三版の解説

せきむ【夕霧】

夕方に立つ霧。ゆうぎり。

ゆうぎり【夕霧】

夕方にたちこめる霧。 ↔ 朝霧 [季] 秋。 《 一藪は別の-かかるなり /一茶 》

ゆうぎり【夕霧】

源氏物語の巻名。第三九帖。
○ 源氏物語の作中人物。光源氏と葵の上との子。妻は雲井の雁かり。実直な性格で、左大臣となる。大学の君。冠者かざの君。
○1654~1678) 大坂新町の扇屋の遊女。容姿が美しく諸芸に秀でた理想的な女性であったという。死後、これをモデルとした浮世草子・浄瑠璃・歌舞伎が多く作られ、近松の「夕霧阿波鳴渡」が有名。
歌舞伎舞踊の一。近松門左衛門の「夕霧阿波鳴渡」の中の吉田屋の段を舞踊化したもので、富本・常磐津・清元・新内などに数多く作曲されている。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

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