嘱託・属託(読み)しょくたく

精選版 日本国語大辞典 「嘱託・属託」の意味・読み・例文・類語

しょく‐たく【嘱託・属託】

〘名〙
① 頼むこと。頼んでまかせること。依頼。そくたく。
読本忠臣水滸伝(1799‐1801)前「一日(あるひ)這人を招き閑処に入りて、艷簡(えんじょ)のことを嘱託(ショクタク)するに」
葬列(1906)〈石川啄木〉「今年の夏は、校長から常陸郷土史の材料蒐集を嘱託せられて」 〔漢書‐尹翁帰伝〕
正式任命または雇用関係でなく、ある業務、事務にたずさわることを依頼すること。また、それを依頼された人。
※民事訴訟法(明治二三年)(1890)三五条「他の裁判所の嘱託に因り受託裁判官として其の職務を行ふことを妨げず」
※幼児狩り(1961)〈河野多恵子〉「コンプレッサーのメーカーの嘱託をしていて」
[補注]読みの明らかな古い例は、ほとんど「そくたく」または「ぞくたく」である。→そくたく

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