意気ちょん・粋ちょん(読み)いきちょん

精選版 日本国語大辞典 「意気ちょん・粋ちょん」の意味・読み・例文・類語

いき‐ちょん【意気ちょん・粋ちょん】

〘名〙 (形動) (「ちょん」はちょっとの意とも、単に語調を整える語ともいう。安永天明一七七二‐八九)頃の通人の流行語)
① 流行に気を配り、態度、身なりなどが、あか抜けていること。転じて、それが度を越し、やたらに気取っていること。また、その者。
洒落本・大通多名於路志(1772‐81頃)発端「そのたけ衣物(きもの)のごとくなる羽織を着給ひ、さながら帯ひろはだけの姿にて、当時のいきちょん」
② 男女間の機微にふれることがら。
※洒落本・多佳余宇辞(1780)「ヱヱモウ両方でいきちょんを云いのめさア」
③ 安永(一七七二‐八一)頃に流行した男性の髪型。
※洒落本・辰巳之園(1770)「髪は、〈略〉、出ず入らずの男女好(イキチョン)と結」

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