手妻・手爪(読み)てづま

精選版 日本国語大辞典 「手妻・手爪」の意味・読み・例文・類語

て‐づま【手妻・手爪】

〘名〙
手先。また、手先の仕事。
※浮世草子・諸国心中女(1686)二「世わたる業には染紙色糸をもてつくり花を手づまにして」
② 手つき。小手先のわざ。手わざ。腕前
※俳諧・玉海集(1656)三「たなばたはげにもきひたる手つま哉〈貞室〉」
※浮世草子・傾城色三味線(1701)大坂「手づまのきいたかるい料理よりは」
手品奇術
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第二七「春の風障子の穴をつつくりて 早き手つまに山を出します」
浄瑠璃・佐藤忠信廿日正月(1710頃)中「此蓮生が手づまにて、梶原平次といふ人ぎゃうつかふて御めにかけん」
譬喩尽(1786)五「松田、出羽竹田が唐操、手妻(テヅマ)も不及」
⑥ (手を妻とする意から) 自慰

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