摩羅難陀(読み)まらなんだ

改訂新版 世界大百科事典 「摩羅難陀」の意味・わかりやすい解説

摩羅難陀 (まらなんだ)

はじめて朝鮮の百済に仏教を伝えたという西域またはインドの僧。生没年不詳。《三国史記》によると,彼は384年に中国南朝の東晋から百済にわたった。枕流王は彼を宮中に迎え入れ,翌385年には王都漢山に仏寺を創建して僧侶10人を度した,とされている。しかし,この所伝には疑問が出されており,現在では,百済の仏教受容を6世紀初頭とする見解が有力である。
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