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三国史記 さんごくしきSamguk-sagi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

三国史記
さんごくしき
Samguk-sagi

朝鮮,古代三国 (新羅高句麗百済) に関する唯一の体系的史書高麗時代の仁宗 23 (1145) 年,金富軾らが撰上。現存最古の板本としては中宗7 (1512) 年の慶州重刊本がある。司馬遷の『史記』の紀伝体の形式にならい,全 50巻。「新羅本紀」 (1~12巻) ,「高句麗本紀」 (13~22巻) ,「百済本紀」 (23~28巻) ,「年表」 (29~31巻) ,「志類」 (32~40巻) ,「列伝」 (41~50巻) から成るが,原史料が散逸したためか,「百済本紀」は貧弱である。「新羅本記」は充実しており,「高句麗本紀」には興味深い記事が多い。中国史料の転用が少くないが,古代朝鮮の歴史および広義の文化史を研究するために不可欠の基本的文献とされている。慶州刊本は 1964年学習院東洋文化研究所から影印刊行された。

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百科事典マイペディアの解説

三国史記【さんごくしき】

現存最古の古代朝鮮の官撰の歴史書。50巻。1145年,高麗の17代仁宗が,中国の正史編纂(へんさん)を先蹤として,金富軾〔1075-1151〕らに命じて編纂させたもの。
→関連項目コムンゴ(玄琴)

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世界大百科事典 第2版の解説

さんごくしき【三国史記】

朝鮮古代の新羅,高句麗,百済3国に関する歴史書。1145年に金富軾らが編纂した官撰書。全50巻で,新羅本紀(1~12),高句麗本紀(13~22),百済本紀(23~28),年表(29~31),雑志(32~40),列伝(41~50)よりなる。構成は《漢書》など中国正史に準じ,記事は4世紀後半以後に編纂された各種の民族史料だけでなく,中国史料も多い。三国時代の歴史書は,高麗時代に数回編纂されたが,本書と《三国遺事》のほかはすべて散逸し,本書が現存最古のものとなった。

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大辞林 第三版の解説

さんごくしき【三国史記】

朝鮮の現存する最古の史書。五〇巻。高麗の金富軾きんふしよくらの撰。1145年成立。新羅しらぎ・高句麗こうくり・百済くだらの三国の歴史を紀伝体で記す。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

三国史記
さんごくしき

朝鮮の新羅(しらぎ)、高句麗(こうくり)、百済(くだら)三国の歴史を記した書籍。朝鮮現存最古の歴史書で、古代研究の基本史料。高麗(こうらい)、仁宗(じんそう)の命を受け、金富軾(きんふしょく)を中心に10名の史官が編修。1145年に進上。これ以前にもいまに伝わらない「三国史」があり、それを基にして補完したものと考えられる。金富軾が新羅系で、新羅中心史観でまとめられたとされるが、三国を対等に本紀で扱っている。本紀は新羅が12巻、高句麗10巻、百済6巻で、新羅の分量が多いのは存続年代からみて当然といえる。ほか年表3巻、地理・職官など志が9巻、金(きんゆしん)、蓋蘇文(がいそぶん)、弓裔(きゅうえい)など列伝が10巻、計50巻からなる。完本としては李朝(りちょう)中宗代(1506~44)に慶州で刊行された木版本が現存最古のもので、その影印本が流布している。[田中俊明]
『金思訳『完訳三国史記』上下(1980、81・六興出版) ▽井上秀雄訳注『三国史記』(平凡社・東洋文庫)』

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