氷河擦痕(読み)ヒョウガサッコン

デジタル大辞泉 「氷河擦痕」の意味・読み・例文・類語

ひょうが‐さっこん【氷河擦痕】

氷河が流れるときに、氷河に取り込まれた岩塊岩盤表面に刻まれた直線的なこすり跡。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「氷河擦痕」の意味・読み・例文・類語

ひょうが‐さっこん【氷河擦痕】

〘名〙 氷河が移動する際に、接触した周囲岩石の表面につけたすり傷。氷河爬痕(はこん)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

百科事典マイペディア 「氷河擦痕」の意味・わかりやすい解説

氷河擦痕【ひょうがさっこん】

氷河の底で大小の岩片が氷河の流動によって岩盤を研磨し,流動方向につくった大小の溝。
→関連項目氷食

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の氷河擦痕の言及

【谷】より

…水流の浸食が線的に働いてV字谷を形成するのに対して氷河の浸食は面的に働くためにこのような対照的地形を作る。氷河の浸食作用は固体物質どうしがぶつかり合うので,氷河擦痕(さつこん)とよばれるすり傷が谷壁や谷底に残ることがある。氷河によって運ばれる岩片も圧しつぶされて粉になったり,すり傷を表面に残すものがある。…

【氷河地形】より

…氷河から流れ出す融氷水が白く濁っているのは摩耗によって生じた粘土が含まれているからで,氷河乳と呼ばれるほどである。岩盤や岩石の表面に磨かれた面や擦り傷(氷河擦痕glacier striae)が残っていれば,氷河作用が存在したことの証拠とされる。基盤岩の突出部の下流側などのように局部的に生じた負圧部では,岩塊が下流側にもぎ取られ(プラッキングplucking),ごつごつした地形がつくられる。…

※「氷河擦痕」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android