混合腫瘍(読み)こんごうしゅよう(英語表記)mixed tumor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「混合腫瘍」の意味・わかりやすい解説

混合腫瘍
こんごうしゅよう
mixed tumor

1つの腫瘍のなかに2つ以上の異なる腫瘍組織が存在するものをいう。構成成分によって間葉性混合腫瘍 (結合組織,脂肪組織,骨組織などが混在するもの) ,中胚葉性混合腫瘍 (腎芽腫子宮内膜の中胚葉性混合腫瘍など) ,奇形腫 (3胚葉性混合腫瘍) の3種に分類される。それぞれ成熟型と未熟型とがあり,混合腫瘍の多くは良性であるが,未熟型は悪性である。なお,混合腫瘍の代表といわれる唾液腺混合腫瘍では上皮成分と,粘液,軟骨様組織などの非上皮性成分が混り合っているが,後者は上皮分泌物の変性によるものであるから,真の混合腫瘍ではなく,現在では多形腺腫と呼ばれている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android