ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「奇形腫」の意味・わかりやすい解説 奇形腫きけいしゅteratoma 組織学的に外・中・内胚葉を構成要素とする腫瘍を総称する。3胚葉腫ともいい,3胚葉をすべてもつものだけでなく,2胚葉とか1胚葉成分しかないものも,奇形腫と呼ばれる。混合腫瘍の一種で,卵巣や精巣に多く発生する。そのほかでは,仙尾部,後腹膜,腸間膜,前縦隔,胸腺部,頸部,頭蓋内などで,身体の正中線に沿う部分に発生する。奇形腫は未熟型と成熟型があり,未熟型奇形腫は悪性腫瘍の性格をもち,奇形癌とか胎児癌と呼ばれる。ほかに絨毛癌,精腫,未分化胚腫などを合併することがあり,これらは広く奇形腫群腫瘍といわれる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by