精選版 日本国語大辞典 「糟・滓・粕」の意味・読み・例文・類語
かす【糟・滓・粕】
[1] 〘名〙
① 液体をこしたあとに残った不純物。おり。おどみ。〔十巻本和名抄(934頃)〕
② 酒のもろみを醸(かも)し、液汁をこして残るもの。酒のかす。〔十巻本和名抄(934頃)〕
③ よい所を取り去ってあとに残ったもの。くず。つまらぬもの。のこりくず。不用なもの。
④ 人をののしっていう語。
※譬喩尽(1786)二「糟(カス)(こっぱ)の二言は皆在二沢山一而令レ卑語也」
⑤ 花合わせで、一点札。かすふだ。
※歌舞伎・猿若万代厦(1786)三立「おいらがめくりを引いて居りゃアかすに来る」
⑥ ⇒かす(糟)を食う
[2] 〘接頭〙 人を表わす語の上に付けてののしる気持をつけ加える。「かす客」「かす公家」「かす芸者」「かす侍」「かす通」「かす禰宜(ねぎ)」「かす売女(ばいた)」「かす奴」「かす野郎」「かすわっぱ」など。
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