γ線の吸収(読み)ガンマセンノキュウシュウ

化学辞典 第2版 「γ線の吸収」の解説

γ線の吸収
ガンマセンノキュウシュウ
absorption of γ-rays

γ線はX線などと発生源は違うが,光子としての性質は同一なので,γ線の吸収はX線吸収と同じ現象である.γ線の物質との相互作用は,おもに,光電効果コンプトン効果,および電子対生成の3種類からなり,γ線のエネルギーが低い場合は光電効果が,エネルギーが増加するにつれてコンプトン効果が,さらにエネルギーが約1 MeV 以上になってくると電子対生成が主成分になる.強度 I0 の細いγ線平行ビームを厚さxの物質に垂直に入射させると,

II0exp(-μx)
に従って減衰する.μは線吸収係数(線減衰係数)とよばれ,

μ = τ + σ + κ
と書かれる.ここに,τ,σ,κはそれぞれ光電効果,コンプトン効果,および電子対生成に対する線吸収係数である.μ/ρ(ρは密度)は,物質密度によらない定数で,質量吸収係数(質量減衰係数)とよばれる.μはγ線強度の減衰に関する量であるが,γ線エネルギー強度の物質中での減衰に関する量として,

μaτaσaκa
なる量が定義され,エネルギー吸収係数とよばれる.[別用語参照]放射線しゃへい

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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