δ硫黄(読み)デルタイオウ

化学辞典 第2版 「δ硫黄」の解説

δ硫黄
デルタイオウ
δ-sulfur

硫黄同素体一つと考えられている.ムートマン硫黄-Ⅳ(Muthmann's sulfur-Ⅳ)ともよばれ,1890年にMuthmannにより,5 ℃ に冷却した硫化アンモニウムのエタノール溶液に硫黄を溶解したものを空気に接触させて,はじめて得られた.室温で放置すると,すぐに斜方晶系硫黄に変化する不安定な薄黄色の六角板状晶.二硫化炭素に可溶.液体硫黄の結晶過程で出現するともいわれていることから,準安定の八硫黄の可能性がある.回折データは報告されていない.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む