同素体(読み)ドウソタイ(その他表記)allotrope
allotropy

デジタル大辞泉 「同素体」の意味・読み・例文・類語

どうそ‐たい【同素体】

同じ種類原子からなるが、原子の配列結合のしかたが違い、性質の異なる単体酸素オゾンダイヤモンド石墨など。

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精選版 日本国語大辞典 「同素体」の意味・読み・例文・類語

どうそ‐たい【同素体】

  1. 〘 名詞 〙 同一の元素からなるが化学結合仕方結晶中の原子配列が異なる分子または結晶。酸素とオゾン、ダイヤモンドと黒鉛など。〔稿本化学語彙(1900)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「同素体」の意味・わかりやすい解説

同素体 (どうそたい)
allotrope
allotropy

同一の元素(同じ原子番号Z原子種)が,原子配列や結合のしかたの異なる種々の単体(分子または結晶)として存在するとき,これらの単体を同素体allotropeと呼び,この関係にある単体は互いに同素体allotropyであるという。単体結晶における多形現象もその多くは原子配列の相違による同素体の例である。酸素O2とオゾンO3,ダイヤモンドと黒鉛,黄リン赤リン,α硫黄ゴム状硫黄など多くの例がある。
多形
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「同素体」の意味・わかりやすい解説

同素体
どうそたい
allotrope

同じ元素の原子からできているが、単分子を構成する原子数の異なる単体、あるいは同一の化学組成でありながら、原子の配列、結合様式の異なる単体を互いに同素体であるという。たとえば、普通の酸素ガスO2とオゾンO3は、その原子数は異なるが、いずれも酸素原子からなる同素体である。また原子の配列、結合様式の異なるものは、結晶単体の場合に多くみられ、たとえばゴム状硫黄(いおう)、単斜硫黄斜方硫黄などは結晶形の異なる同素体である。また、ダイヤモンド、黒鉛、フラーレンカーボンナノチューブなどはいずれも炭素原子からなる同素体である。

[中原勝儼]

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百科事典マイペディア 「同素体」の意味・わかりやすい解説

同素体【どうそたい】

同じ元素の単体でありながら,構成する原子の配列,結合の仕方が異なるため,異なった性質を示す単体が2種以上存在するとき,それらを互いに同素体という。たとえば,ダイヤモンドと石墨,酸素とオゾン,黄リンと赤リンなど。
→関連項目硫黄

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化学辞典 第2版 「同素体」の解説

同素体
ドウソタイ
allotrope

同一元素の原子からつくられるが,原子間の結合様式あるいは配列を異にするため,異なる分子となり,あるいは異なる結晶形を示す異種の単体.たとえば,O2 と O3,石墨とダイヤモンド,白リンと紫リン,斜方晶系硫黄と単斜晶系硫黄など.

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岩石学辞典 「同素体」の解説

同素体

一種類の同じ元素からできていながら性質の異なる単体を,互いに同素体であるという.ダイヤモンドと黒鉛などは同素体である[長倉ほか : 1998].

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栄養・生化学辞典 「同素体」の解説

同素体

 同一の元素からなる元素の単体で,性質や構造の異なるものどうし.例えば酸素とオゾン,ダイアモンドとグラファイトの関係.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「同素体」の意味・わかりやすい解説

同素体
どうそたい

多形」のページをご覧ください。

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