アウトサイダー・ユニオン(読み)あうとさいだーゆにおん(その他表記)outsider union

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

アウトサイダー・ユニオン
あうとさいだーゆにおん
outsider union

元来はアメリカにおいて、工場内従業員のみで組合を結成し、ほかの全国組織に加盟していない組合、いわゆるインサイダー・ユニオンinsider union(企業内組合)に対して、職業別組合もしくは産業別組合に加盟している組合をさす。しかし日本では労働組合法上、労働組合として認められない組合をいう。法外組合ともいう。労働組合の性格および資格については、現行の労働組合法(昭和24年法律174号)第2条および第5条にその要件が規定されているが、この二つの条項に該当しない組合は法外組合として扱われ、労働組合法や労働関係調整法(昭和21年法律25号)が定める保護および救済の対象から除かれる。ただし労働組合法第2条の要件を満たしてはいるが、同法第5条2項を満たしていない場合は、御用組合のような自主性のない組合でない限り、労働委員会への申立てができるなど、労働組合法上の対象となる。

[吉田健二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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