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労働組合法 ろうどうくみあいほう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

労働組合法
ろうどうくみあいほう

昭和 24年法律 174号。憲法 28条の保障する労働基本権を基礎に,労働組合団体交渉権などについて規定する法律。現行法は 1945年 12月に制定された旧労働組合法を全面的に改正したものである。

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デジタル大辞泉の解説

ろうどうくみあい‐ほう〔ラウドウくみあひハフ〕【労働組合法】

労働者が使用者との交渉で対等の立場に立つことを促進することによって、労働者の地位を向上させることを目的とする法律。労働三権を具体的に保障し、労働組合・不当労働行為労働協約労働委員会などについて規定。昭和20年(1945)制定、同24年全面改正。労組法。

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百科事典マイペディアの解説

労働組合法【ろうどうくみあいほう】

労働者の団結権団体交渉権等を保障し労働者の地位向上を図ることを目的とする法律(1945年成立,1949年改正)。使用者の不当労働行為を禁じ,労働協約の効力,正当な団体交渉に対する刑事免責,正当な労働争議に対する民事免責,労働組合の資格審査および労働委員会の組織・権限等について規定している。
→関連項目公益委員公共企業体等労働関係法御用組合船員労働委員会争議行為中央労働委員会不利益取扱い労働関係調整法労働基準法労働契約労働法

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世界大百科事典 第2版の解説

ろうどうくみあいほう【労働組合法】

労働組合法,労働基準法および労働関係調整法労働三法といわれる。労働組合法は集団的な労使関係を規律する最も基本的な法律で,労組法と略称する。1949年6月1日に制定され,同日に施行された。
[制定までの経緯と変遷]
 戦前にも労組法制定に向けた努力が存在したとはいえ,大正時代から昭和の初頭にいたるまでの間に約20の法案が登場したものの,いずれも日の目をみることはなかった。終戦直後の1945年12月に公布,46年に施行された旧労組法が,日本最初の労組法であった。

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大辞林 第三版の解説

ろうどうくみあいほう【労働組合法】

労働者が使用者との交渉において対等の立場に立つことを促進し、労働者の地位の向上をはかることを目的とした法律。労働組合の資格、不当労働行為・労働委員会・労働協約などについて規定する。1945年(昭和20)制定、49年全面改正。労組法。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

労働組合法
ろうどうくみあいほう

広義の労働組合法

広義と狭義の「労働組合法」がある。広義の労働組合法とは、労働組合の内部関係と対使用者関係に関する労働組合をめぐる法である。労働団体法、集団的労働法、労使関係法などとよばれることもある。日本で労働組合法といえば、1949年(昭24)に制定された法律をさすが、労働組合に関する法は同法に限定されるわけではなく、労働関係調整法はもちろん、特定独立行政法人等の労働関係に関する法律(特労法)、地方公営企業等の労働関係に関する法律(地公労法)、さらに国家公務員法、地方公務員法も公務員の集団的労働関係の法として、広義の労働組合法に含まれる。[寺田 博]

狭義の労働組合法

狭義の労働組合法は、日本国憲法第28条で保障された団結権、団体交渉権、団体行動権の具体的内容を明らかにするとともに、労働組合の組織・内部運営、使用者による団結侵害行為の禁止とその救済、団結活動を通じて獲得した労働協約などについて規定した法律をいう。昭和24年法律第174号。略称、労組法。ここでは、この狭義の労働組合法としての日本の労働組合法について述べる。[寺田 博]
沿革
第二次世界大戦前、1920年(大正9)ごろから労働運動の台頭を背景に農商務省、内務省が20近くの労働組合法案を作成し、政府も1926年と1931年(昭和6)に法案を議会に提出したが、資本家の強い反対によりいずれも日の目をみることはなかった。敗戦直後の1945年(昭和20)10月11日、GHQ(連合国最高司令部)は、(1)婦人の解放、(2)労働組合結成の促進、(3)学校教育の自由化、(4)専制政治からの解放、(5)経済の民主化、の五大改革を日本政府に指示した。「搾取と酷使から労働者を保護し且つ生活水準の向上のため有力な発言権を得るための威信を獲得」するために労働組合結成を促す指示は、労働組合運動解放政策が日本の民主化政策の中軸に置かれていること、したがって占領政策が積極的に労働組合運動の保護助成に向かうことを予測させた。治安維持法、特別高等警察など労働組合活動を弾圧していた諸法令、制度も撤廃された。
 政府は労務法制審議会を設置し、労働組合法案の作成を諮問、その答申に基づいて1945年12月に制定された旧労働組合法は、占領軍の強い指示のもとにありながらも、戦前の内務省社会局案を参照し独自に作成されたものである。「職業ノ種類ヲ問ハズ賃金、給料其(そ)ノ他之(これ)ニ準ズル収入ニ依(よ)リ生活スル者」すべてを労組法上の労働者としてとらえ、工・職・官公吏に等しく団結権、争議権を保障した点で社会局原案とは決定的に異なり、戦後の民主主義思想を反映した画期的なものであった。警察官、消防職員、監獄職員については例外的に団結禁止規定が置かれていたが、争議行為に対する刑事・民事免責を規定したほか、使用者による労働者の組合結成・加入や組合活動に対する不利益取扱い、黄犬(おうけん)契約を刑罰をもって禁止し、労働協約の規範的効力や一般的拘束力の制度を設けた。
 1948年7月、占領政策の転換を背景に政令二〇一号が制定され、公務員の争議行為が全面的に禁止されて、団体交渉権に制限が加えられた。政令二〇一号は、同1948年12月の国家公務員法改正、公共企業体労働関係法の制定に引き継がれ、官公労働者の争議権が剥奪(はくだつ)された。これに伴い官公労働者に対する労働組合法の適用も排除もしくは縮小された。
 1949年6月、旧労働組合法は全面的に改正される。その目的が、旧労組法の「団結権ノ保障及団体交渉権ノ保護助成ニ依リ労働者ノ地位ノ向上ヲ図リ経済ノ興隆ニ寄与スル」(1条)ことから、改正労組法の、「労働者が使用者との交渉において対等の立場に立つことを促進することにより労働者の地位を向上させること」に改められたことに示されるように、改正の目的は、経営権の尊重を前提としたうえで、労働者と経営者間に団体交渉を主軸とする労使関係秩序を形成することにあった。こうして成立した現行法のおもな改正点は次のとおりである。(1)労働組合の「自主性」を強調することで、使用者の利益代表の範囲を拡大して資本の側に管理職グループを取り込み、会社の業務から組合を排除した。同様の理由で組合専従者の給与の会社負担を「経費援助」にあたるとして禁止した。(2)「民主性」確立を理由に組合規約の必要記載事項を詳細に規定し、組合の内部運営への法規制を強めるとともに、それに反する規約をもつ組合を「法外組合」として労組法・労働関係調整法上の一定の保護の付与を否定した。(3)組合活動を理由とする使用者による差別待遇に対する科罰主義を改め、原状回復主義を内容とする不当労働行為制度を導入した。(4)期限到来後の労働協約を一方当事者の意思表示によって解約できる道を開き、使用者はこれに基づき自動延長中の協約を解約し、一方的に人員整理を行うことができるようになった。労働組合は既得権の侵害、組合弾圧法として反対したが、同法は成立する。その後、部分的に改正されたが、定着し、現在に至っている。[寺田 博]
内容
労働組合法は、総則、労働組合、労働協約、労働委員会、罰則の5章からなる。その内容は次のとおりである。(1)労働組合による正当な争議行為・団体交渉その他の団結活動に対する刑事・民事上の免責を定める(1条2項・8条)。(2)労働組合の目的と「自主性」に関する要件を定め(2条)、組合の「民主的」運営を要求している(5条)。これらの条件に適合する組合を法内組合としてとらえ、不当労働行為の救済などのサービスを与える(5条)。(3)不当労働行為について詳細な規定を置いて団結権の具体的保障を図り、使用者に不当労働行為を禁止する(7条)。(4)労働協約の要件・有効期間や規範的効力・一般的拘束力制度を設ける(14条以下)。(5)争議調整・不当労働行為事件などの審査を担当する労働委員会の組織・権限を定める(19条以下)。[寺田 博]
『東京大学労働法研究会編『注釈労働組合法』上下(1980、1982・有斐閣) ▽西谷敏著『労働組合法』第2版(2006・有斐閣) ▽西谷敏・道幸哲也・中窪裕也編『新基本法コンメンタール 労働組合法(別冊法学セミナー)』(2011・日本評論社)』

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世界大百科事典内の労働組合法の言及

【労働法】より

…まずイギリスでは団結禁止撤廃法(1824‐25)により労働者の組合加入の自由が認められ,その後19世紀末にかけての一連の法律により労働組合の法的地位が強化され,労働争議法(1906)により組合の争議に対する民事免責が認められるに至った。フランスでは1864年に法が団結禁止を撤廃し,次いで労働組合法(1884)が組合加入の自由を認め,またアメリカでは,ハント事件判決(1842)により組合の団体活動を刑事共謀であるとする判例法理が廃棄され,20世紀に入ってクレートン法(1914),およびノリス=ラ・ガーディア法(1932)により争議行為の民事免責が認められるに至る。一方,ドイツその他の西欧諸国でも,第1次大戦前後までには労働組合活動の自由が認められ,第2次大戦後までには,なんらかのかたちで争議行為の民事・刑事免責が与えられることになった。…

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