化学辞典 第2版 「アキラル」の解説
アキラル
アキラル
achiral
キラルの反意語.実像と鏡像を重ね合わすことができる幾何学的な性質.回映対称(対称面,対称心,回映軸)をもつ形はアキラルな形である.たとえば,以下のジケトピペラジン誘導体の2,5-ジケト体(図(a))は対称心を,2,6-ジケト体(図(b))は対称面をもつためアキラルな分子である.また,下図の立体配置をもつペンタエリトリトールのテトラクロロ誘導体の分子は点群 S4 に属し,回映対称であるためアキラルとなる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報