大学事典 の解説
アクレディテーション委員会[独]
アクレディテーションいいんかい
アクレディテーションの手続きの原則の策定と,実際に審査を行うアクレディテーション団体の認定および再認定を任務とするドイツの機関。ドイツの高等教育機関では,伝統的な学位であるマギスターおよびディプロームの学修課程については,各州文部大臣会議(KMK)の大綱試験規程(ドイツ)にしたがって各高等教育機関が試験規程を定め,学位の水準を維持してきた。また,各州の試験規程の審査もこの大綱試験規程に基づいて行われ,課程の設置認可が実施されてきた。
しかし,1998年の大学大綱法の改正により新たに導入されることになった学士・修士の学修課程については,大綱試験規程を作成せず,代わって課程の質を認定するアクレディテーション制度を導入することで質の維持が図られることとなった。これを受けて翌99年に設置されたのがアクレディテーション委員会である。委員会は州立・私立の大学の代表4名,各州の代表4名,職業界の代表5名(うち1名は勤務関係および賃金関係の事柄を所管する州の大臣),アクレディテーションの経験を有する外国人の代表2名,学生2名,協議の投票権を有する団体の代表1名で構成される。欧州域内の質保証機関の連合組織である欧州高等教育質保証協会(ENQA)に加盟しており,2016年現在,10のアクレディテーション団体を認定している。
著者: 髙谷亜由子
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報