アタカマ高原(読み)アタカマこうげん(英語表記)Puna de Atacama

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アタカマ高原」の意味・わかりやすい解説

アタカマ高原
アタカマこうげん
Puna de Atacama

アンデス山脈中部の山中にある高原地帯。ボリビア南西端部付近から南へ,アルゼンチンチリの国境に沿って広がる標高 3000~4000mの地域で,ドメイコ山脈によって西の太平洋岸に連なるアタカマ砂漠から分けられる。塩分が析出したサラル Salarと呼ばれる一連の乾燥盆地から成り,気候は寒冷で雨が少く,強風が吹き,わずかに低木がまばらにみられるだけの荒涼とした景観を示す。おもなサラルはチリのアタカマ,アルゼンチンのアリサロ,オンブレムエルト,アントファヤなどで,比高の低い山脈によって分けられている。サンアントニオデロスコブレス (アルゼンチン) ,サンペドロデアタカマ (チリ) などの町があるが,全体に人口希薄。太平洋岸のアントファガスタとアンデス東麓のサルタを結ぶアンデス横断鉄道と道路が通るほか,中央部を南北に道路が通る。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android