アナサジ文化(読み)あなさじぶんか(英語表記)Anasazi

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アナサジ文化」の意味・わかりやすい解説

アナサジ文化
あなさじぶんか
Anasazi

アメリカ合衆国南西部(アリゾナ州コロラド州ニューメキシコ州)に栄えた先史農耕文化。先住民のプエブロ人(アメリカ・インディアン)の祖先の文化と考えられる。乾燥した山間部地方で、トウモロコシ栽培を主とする農耕を営んでいた。紀元前300年ごろから紀元後1700年ごろまで続いた。巧みな籠(かご)細工で知られる前半のバスケットメーカー期から、切石造りの大建造物に特色のある後半のプエブロ期へと発展した。

[鈴木忠司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のアナサジ文化の言及

【バスケット・メーカー文化】より

…北アメリカ南西部の先史時代文化の一つで,アナサジ文化の前半期に比定される。デザート文化に比定されるコチーズ文化を基盤に発展した。…

【プエブロ文化】より

…北アメリカ南西部の北部高原地帯に発展したアメリカ・インディアン(プエブロ族)の先史文化。アナサジ文化後半期に比定され,バスケット・メーカー文化に次ぎ,スペイン人による植民当時まで継続した。経済基盤はトウモロコシ,豆,カボチャの栽培を中心とする農耕活動にあった。…

※「アナサジ文化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android