ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アポリナリウス説」の意味・わかりやすい解説 アポリナリウス説アポリナリウスせつApollinarianism 4世紀のラオデキアの司教アポリナリウスの唱えた異端的なキリスト論。ニカイア公会議以後三位一体論をめぐりアレクサンドリア派とアンチオキア派が対立していた。アポリナリウス説は前者に属し,キリストの神性と人性を認めつつその人格の統一を確保するため,キリストには人間としての身体と魂はそなわっているが,人間としての霊は神のロゴスによって置き換えられていると唱え,これによってキリストの人性は完全でなくなる結果となった。この説はカッパドキアの3教父によって激しく論駁された。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by