アラバン

化学辞典 第2版 「アラバン」の解説

アラバン
アラバン
araban

arabinan.アラビノースからなる多糖の総称.キシランとともに自然界に存在するペントグリカン.カラシ種子,マツ樹,ナンキン豆などのペクチン質に含まれ,α-L-アラビノフラノース残基からなる多糖で,きわめて分枝が多い.その構造は,α-L-アラビノースが(1→5)結合した直鎖にα-(1→3)結合で分岐している.精製ピーナッツアラバンは-160°.平均重合度48(浸透圧法).フェーリング液を還元しない.テンサイから得られるL-アラビナンは,アルカリ性に対して安定で,L-アラビノD-ガラクタン構造を有している.[CAS 11078-27-6]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「アラバン」の解説

アラバン

 アラビナンともいう.L-アラビノース残基が主としてα1→5結合でつながった化合物で,C-3にも側鎖を出している.リンゴ,ラッカセイ,テンサイなどの植物から得られる多糖.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android